評価: 5
OnePlus Openを購入しました。
ほぼ理想型の折りたたみスマホ
OnePlus OpenはOnePlus初の横折りタイプの折りたたみスマホで、Snapdragon 8 Gen 2を搭載しています。
ほぼ四角形の7.82インチディスプレイを搭載したことでサブディスプレイのアスペクト比が約20:9になり、折りたたんだときは一般的なスマホと同じようなサイズ感になります。
他機種だと21:9の細長いディスプレイになることが多いため、OnePlus Openのほうが横持ち時でも表示できるエリアが小さくなりにくいです。
グローバル投入されたGMSが使える折りたたみスマホの中では最高峰のスペックを誇っており、その分価格もお高めです。
このレビューは16GB+512GB版・CPH2551_13.2.0.114(EX01)で行っています。
- 高い性能と省電力を両立するSnapdragon 8 Gen 2
- ほぼ四角形の大きなメインディスプレイ
- サブ画面のアスペクト比は約20:9
- 239gで折りたたみとしては軽め
- 64MP 3x (6x) 望遠カメラ搭載
- 3スピーカー搭載
- USB 3.2 Gen 1ポートで映像出力対応
- 画面分割で操作しやすい
- eSIM対応
- スタイラスペンにも対応
- 価格が高い
- カメラの出っ張りがゴツい
- 高輝度モードになりにくい
OnePlus Open (CPH2551) | |
---|---|
OS | Android 13 |
RAM | 16GB LPDDR5X |
ストレージ | 512GB UFS 4.0 |
SoC | Snapdragon 8 Gen 2 |
メインディスプレイ | 7.82インチ 2440 x 2268 アスペクト比 4:3.72 LTPO 3.0 120Hzリフレッシュレート AMOLED |
サブディスプレイ | 6.31インチ 2484 x 1116 アスペクト比 20.03:9 LTPO 3.0 120Hzリフレッシュレート AMOLED |
サイズ | 展開時: 153.4 × 143.1 × 5.9mm 折りたたみ時: 153.4 x 73.3 x 11.9mm |
重さ | 239g (実測244.4g) |
SIM | nano SIM + nano SIM (またはeSIM) |
リアカメラ | 48MP (OIS / Sony LYT-T808 IMX888) + 48MP (超広角 Sony IMX581) + 64MP (OIS / 3x望遠 OmniVision OV64B) |
フロントカメラ | メイン 20MP サブ 32MP |
バッテリー | 4,805mAh |
USB端子 | USB Type-C (USB 3.2 Gen 1) |
バンド | WCDMA:B1, 2, 4, 5, 6, 8, 19 LTE-FDD: B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/25/26/28/30/32/66/71 LTE-TD: B38/39/40/41/46/48 5G NR: n1, n2, n3, n5, n7, n8, n12, n20, n25, n28, n30, n38, n40, n41, n66, n71, n75, n77, n78 GSM: 850/900/1800/1900 |
目次
今回は発表後すぐにアメリカAmazonで日本への配送が可能な状態で販売開始されたため、転送サービスを利用せずグローバル版を購入できました。
6台限定の超先行だったようで、購入した後にはお届け予定日11月のプレオーダーへと切り替わり、1日後にはお届け予定日が2024年1月になってしまっていました。($200のギフトがもらえるキャンペーンも始まりましたが日本ユーザーは注文不可でした)
日本時間10/20 00:01にAmazonGlobal Priority Shippingで注文して3日目の朝には到着するという速さです。
輸入消費税のデポジットは$173.46で、実際にかかる輸入消費税は概算で$100程度のため11/01に$71.47が返金されました。
現地時間 | Amazon | UPS |
Monday, October 23 9:24 AM |
Package delivered. Suminoe-Ku, JP |
配達完了 配達済み OSAKA, JP |
Sunday, October 22 7:00 PM |
Package left the carrier facility. Osaka, JP |
配達中 施設を出発 Osaka, Japan |
1:30 PM | Package arrived at a carrier facility. Osaka, JP |
|
12:51 PM | Package in transit. Flight containing package has arrived. Osaka, JP |
空港上屋スキャン(輸入) Osaka, Japan |
11:57 AM | Package arrived at a carrier facility. Osaka, JP |
施設に到着 Osaka, Japan |
Saturday, October 21 10:04 AM |
Package left the carrier facility. Anchorage, AK US |
施設を出発 Anchorage, AK, United States |
2:37 AM | Completed customs clearance. Osaka, JP |
お客様の荷物は配達中です… |
Friday, October 20 7:45 AM |
Package arrived at a carrier facility. Anchorage, AK US |
施設に到着 Anchorage, AK, United States |
4:34 AM | Package left the carrier facility. Louisville, KY US |
施設を出発 Louisville, KY, United States |
Thursday, October 19 10:47 PM |
Package arrived at a carrier facility. Louisville, KY US |
発地国センタースキャン Louisville, KY, United States |
10:34 PM | Package arrived at a carrier facility. Louisville, KY US |
|
Carrier picked up the package. | 作成されたラベル 荷送人がラベルを作成しましたが、UPSはまだ荷物を受領していません。 |
※ちなみに追跡の最後の場所は自分の住所ではなく配送センターの住所になるようです。プライバシー保護のためでしょうか…。
説明書、保護ケースや充電ケーブル、充電器、OTGアダプターなどが付属しています。
保護フィルムは最初から貼り付けられています。
充電器は100V地域では67Wまでのタイプです。
OnePlus Open自体が67Wにしか対応していないので特に問題ありません。
メインディスプレイ:折り目がほぼ見えない
OnePlus Openのメインディスプレイは7.82インチ2440 x 2268解像度で、アスペクト比は4:3.72とほぼ四角形です。
同系列のOPPO Find Nではコンパクト路線だったのですが、やはり大画面を求めるユーザーのほうが多かったようです。
8.03インチ・アスペクト比 4:3.55のXiaomi MIX Fold 3と比べてみると一回り小さめです。
Android 13からインカメラ搭載が義務づけられたためインカメラがあることは仕方がないのですが、個人的には右上にあるほうが邪魔にならないように感じます。
画面下カメラになれば一番良いですが今の技術では画質が落ちてビデオ会議や自撮り用途には微妙ですし、これからの技術革新に期待です。
マンガや動画では大抵余白ができるため、表示サイズはほぼ変わりません。
特段設定しなくてもパンチホールの処理をうまいことやってくれるため、Kindleやマンガアプリで見開き表示できないパターンはありませんでした。
中国限定だったOPPO Find Nと違って、ちゃんとグローバルアプリに最適化されています。
折り目が目立たず、触ってみても凹みがかなり小さいためXiaomi MIX Fold 3より一段上のランクのように感じます。
メイン画面の保護フィルムは剥がさず使う必要があり、アンチグレア保護フィルムなどを貼りたければ初期フィルムの上から貼り付けることになります。
配列はダイヤモンドピクセルで、一般的なスマホと違ってドットが丸くなっています。
明るさ自動調整オンでの全白HDR動画再生時に輝度をLX-1336Bで計測すると、最大764nitに達しました。
非HDR時の屋内では590~612nit程度になり、直射日光がインカメラ付近の照度センサーに当たっている状態で少し待たないと600nit以上に上がりません。
明るさの度合いを示す単位で、高いほど明るいという意味です。
屋内では400~500nit程度、屋外では800~1000nit程度でないと見にくいとされています。
ちなみに、明るさの自動調整をオンにしないと最大値が制限される機種が多いです。
リフレッシュレートは両画面ともLTEPO 3.0・120Hz対応です。
一部アプリでは120Hz設定にしていても60Hzになってしまいます。root化していればservice call SurfaceFlinger 1035 i32 0
コマンドで回避できます。
フレーム補間機能はなく、ProXDRや画像シャープナー、動画のカラーブーストといった機能は使えます。
タッチサンプリングレートをTouch Sample Rate Testerで計測すると、シングルタッチ・マルチタッチともにInput Event Invoke Rateは120Hz、Movement Rateは130Hz程度でした。
WALT Latency Timerで計測したタッチ遅延は28.8ms、画面描画遅延は28.6msで合計57.4msでした。
画面をタッチしたときに反応してくれるまでの時間です。
この数値が小さいほど、素早く反応するということです。
ゲーミングスマホでは25msほど、通常のスマホでは30~40ms前半が一般的です。
Widevine L1で、Amazonプライムビデオ (ベータ版) などでHD画質でのストリーミング再生ができます。
ただ、残念ながらBootloader UnlockするとL1表記は変わらず実際にはL3の挙動になってしまい、HD画質で見られなくなります。
あまり大々的にアピールされていないのですが、両画面ともスタイラスペンに対応しています。
OPPO Penなどが利用できるようです。
サブディスプレイ:折りたたんでも使いやすい
ほぼ四角形のメインディスプレイを採用したことで、折りたたんだときのサブディスプレイはアスペクト比20.03:9と一般的なスマホに近いものになっています。
Xiaomi MIX Fold 3などでは21:9で細長い表示になってしまうため、OnePlus Openであれば折りたたみ時も普通のスマホと変わらない使い勝手で使えます。
ただ片手で持つときは細長いほうが持ちやすい場合もありますし、好みが分かれるところかもしれません。
フラットディスプレイなので端まで見やすく、保護フィルムも貼りやすいです。
折りたたんだときの厚みは11.9mmで、Xiaomi MIX Fold 3よりは厚めではあるもののGalaxy Z Fold5より薄いです。
カメラの出っ張りが大きいことは残念ではあるものの、使い物にならないおまけカメラで薄くするよりかは、実用的なカメラを搭載して出っ張りだけ大きくなるほうがまだマシだと思います。
ぴったり閉じられるため埃やゴミが後から入る心配はありません。
途中で角度を固定して使うこともできます。
画像の角度が限界ラインで、これ以上倒すと自動的に開いてしまいます。
カメラやYouTubeなど一部のアプリは上半分と下半分のレイアウトを最適化してくれます。
特にカメラアプリでは三脚要らずで手ぶれのない写真を撮影できるため、接地面が傷つかないよう気をつければ便利に使えます。
配列はダイヤモンドピクセルです。
明るさ自動調整オンでの全白HDR動画再生時に輝度をLX-1336Bで計測すると、最大630nitに達しました。
非HDR時は565nit程度です。
WALT Latency Timerで計測したタッチ遅延は17.3ms、画面描画遅延は28.8msで合計46.1msでした。
背面:レザー調で指紋が付きにくい
背面はレザー調でさらさらとしており、指紋汚れなどが付きにくいです。
重さは244.4gです。
Xiaomi MIX Fold 3は公称259g・実測269.8gと10g以上重かったため、239g・実測244.4gで差が小さいところは好印象です。
実際に持った感じでもOnePlus Openのほうが軽く、片手でも持ちやすいです。
カメラ:白飛びしにくい
OnePlus Openは
- 48MP (OIS / Sony LYT-T808 IMX888)
- 48MP (超広角 Sony IMX581)
- 64MP (OIS / 3x望遠 OmniVision OV64B)
というトリプルカメラ構成で、HASSELBLADとコラボしています。
手持ち撮影した写真はこちらに保存しています。
どうやら200MP Samsung S5KHP3を検討していた頃もあったようです。
折りたたみスマホでは珍しく64MPと高画素なペリスコープ望遠レンズを搭載しており、10MPに過ぎないXiaomi MIX Fold 3と比べるとその差は歴然です。
3x望遠のインセンサーズームで6xを実現しており、実用的なレベルです。
3xズーム使用時はマクロモードがオンだと10cmほど離した距離で撮影できます。IMX581超広角カメラではなくメインのLYT-T808でマクロ撮影するようです。
マクロモードをオフにすればOV64B 望遠カメラで撮影できます。(18cmほど離す必要あり)
できるだけ影を落とさず小物を撮影したいときは、マクロモードオフで6xズームするのが一番良さそうです。
フレア・ゴーストが出にくく、太陽がある向きで撮影しても太陽の周り以外には影響が出にくいです。
夜景でも白飛びを抑えるチューニングがされており、Pixel 8 Proより処理がうまいように感じます。
PROモードではヒストグラムやフォーカスピーキングなども利用できます。
ISOは最低50、シャッタースピードは最低1/8000で、残念ながら10xズームまでに制限されています。
PROモードで月を撮影してみると、ノイズが多少混じるものの綺麗に月面を撮影できました。
スピーカー:トリプルで広がる空気感
OnePlus Openはトリプルステレオスピーカー搭載です。
正面からみて右上・右下がメインのスピーカー穴です。
空間オーディオを楽しめるとのことで、確かにオンにすると音の立体感・広がりに寄与しているように思います。
音量はしっかりと出ており、低音はやや控えめに感じるもののボーカルや高音はクリアで良いです。
音量は15段階です。
Dolby Atmos対応で、スピーカーではオフにできません。
Dolby AtmosのテストトーンをGoogle フォトで再生してみると
- 赤枠 (フロント) … 左右はそれぞれ分かれて聞こえ、上寄りに聞こえる
- 紫枠 (LFE) … 両方のスピーカーから上よりに聞こえる
- 橙枠 (フロントワイド) … 左右それぞれ分かれて聞こえ、左側は真ん中寄り、右側は右上のほうから聞こえる
- 黃枠 (サラウンド) … 左側は真ん中寄り、右側は右上のほうから若干下寄りに聞こえる
- 緑枠 (サラウンドバック) … 左側は若干下寄りに、右側は右上のほうから上寄りに聞こえる
- 青枠 (トップ) … 左右どちらも上寄りに聞こえる
という状態でした。
WALT Latency Timerでオーディオ出力遅延を計測すると35.2msでした。
BluetoothではLHDC / LDACのほかAAC / aptX / aptX HD / aptX TWS+ / aptX Adaptiveなどにも対応しています。
残念ながらOPPO / OnePlus製品以外ではLHDCを使えないよう制限されています。
ポート:67W急速充電に対応
OnePlus Openは薄型ながらもSUPERVOOC 67W急速充電対応です。
ワイヤレス充電には対応していないものの、充電効率が悪く発熱しやすいため個人的には「あれば良いけれど必ず要るわけではない」という感じです。
たかだか7.5Wや15W程度では対応しているうちに入らないですし、50W対応のXiaomi MIX Fold 3でも位置合わせが面倒で結局使っていませんでした。
Android 14アップデート後には80%で充電を停止する機能が追加され、よりバッテリー寿命を延ばしやすくなりました。
80%停止がなくても約5ヶ月メイン機として使っていて100%を維持できているので、80%停止をすればかなりの長寿命になりそうです。
DisplayPort Alt Modeでの映像・音声出力にも対応しています。
対応バンドは
- WCDMA:B1, 2, 4, 5, 6, 8, 19
- LTE-FDD: B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/25/26/28/30/32/66/71
- LTE-TD: B38/39/40/41/46/48
- 5G NR: n1, n2, n3, n5, n7, n8, n12, n20, n25, n28, n30, n38, n40, n41, n66, n71, n75, n77, n78
でY! mobileやSoftBank、LINEMO
VoLTE通話も可能です。
povoにて5G n78に接続できることを確認しました。
nano SIM + nano SIMのほかにeSIMにも対応しているため、特に海外利用時などに便利です。
eSIM使用時はnano SIMは1枚までしか使えません。
電源ボタンは指紋認証センサーを内蔵しており、高速に認証してくれます。
指紋認証のタイミングは電源ボタンを触ったときか、押したときか選べます。
目を開けた状態でないと認証できないようにするオプションや、認証できたらスワイプしなくてもロック解除できるオプションがあります。
性能:若干消費電力が大きめだが普段使いには問題なし
OnePlus OpenはSnapdragon 8 Gen 2を搭載しています。
Snapdragon 8 Gen 3が発表されたばかりではあるものの、メインストリームでない開発期間が長いデバイスに最新SoCを載せられないのは当たり前なので仕方がありません。
8 Gen 2でも普段使いにはオーバー気味なぐらいですし、そのときの最高性能を求めるなら2台持ちが最適解でしょう。
Geekbench 6ではパッケージ名偽装版 (=メーカーの不正ブーストの影響を受けない) でシングルコア1561・マルチコア4545、通常版でシングルコア1567・マルチコア4469でした。
大きな差がないため、パッケージ名判定での性能制御は行っていないようです。
AnTuTuをはじめとする有名ベンチマークアプリをパッケージ名で判別して、ベンチマーク中だけスコアをよく見せかけるため熱制御を緩めたり高クロックに固定したりとチート行為をするメーカーが続出しています。
通常のアプリ使用時とは異なる挙動であるため、「ベンチマークは良いのに他のアプリの動きは大して良くない」ということが起こります。
メーカー毎にブーストの挙動が違うので、ブーストされた結果で比較しても何の意味もありません。
そのためパッケージ名を変更して一般アプリに偽装し、ブーストされていない正しいスコアを出すことが重要です。
こちらの記事で詳しく解説しています。
背景ぼかしやテキスト処理などで使われる、CPUの処理性能がどれほどあるかを数値化するベンチマークです。
普段使いの軽い作業にはシングルコア、重たいゲームなどにはマルチコアの性能が重要です。
2023年現在はシングルコアで1200、マルチコアで3000以上なら大抵快適に使えるでしょう。
ベンチマーク結果はこちらの記事にまとめています。
パッケージ名を偽装した3DMarkでのWild Life Extreme Stress Testではスコア3670→2456で、温度上昇は28℃→43℃ (15℃上昇)でバッテリー消費は13%でした。
40℃でスロットリングが始まりガクッと性能が落ちるものの、最低でも2400を超えているためOPPO Find X6 ProやGalaxy S23 Ultraよりも高い性能が長続きしています。
Wild Life ExtremeはVulkan APIを利用し、3840×2160解像度のグラフィックでGPU性能を数値化するベンチマークです。
スコアが高いほどゲームなどで滑らかな3D表示が可能で、Stability (安定度) が高いと高い性能を長時間維持できるという意味になります。
発熱とバッテリー消費とのバランスも重要で、安定度が高くて温度上昇とバッテリー消費が少ないものが理想です。
2023年現在は2000以上あれば、大抵のゲームをグラフィック設定を極端に落とすことなく快適にプレイできる傾向にあります。
あくまでもVulkan API使用時の汎用的な簡易指標でしかなく、実際のゲームの挙動は最適化や放熱性能、解像度など様々な要因で変動するため、「このスコアならだいたいこんな動きをするだろう」という推測の材料にする程度に収めてください。
ドキュメント操作など普段使いでのパフォーマンスを計測するPCMark Work 3.0 (パッケージ名偽装版) ではスコア12358でした。
ウェブの閲覧、画像・動画の編集などでの処理性能がどれほどあるかを数値化するベンチマークです。
高いほど高速な処理ができますがバッテリー消費とのバランスも重要なので、スコアが低めだからといって悪いとは限りません。
2023年現在は8000以上あれば十分です。
UFS 4.0ストレージ (Samsung製KLUFG8RHHD-BOG1)、LPDDR5Xメモリ (SK hynix製)を搭載しています。
シーケンシャルライト・ランダムライトがトップクラスの速度である一方、リードは普通です。
書き込みに時間がかかるほうがユーザー体験に悪い影響がある、と考えて調整されているのかもしれません。
シーケンシャルリード・ライトは大きなファイルのコピー時や動画エンコード・デコード時などに影響する読み書き速度です。
ランダムリード・ライトは細かなファイルの読み書き速度で、アプリ・ゲーム使用時はこちらの速度が重要です。
ゲームモードは中国版よりも機能が少なく、性能に関わるのはモード変更とタッチ感度ぐらいです。
画面を暗くして、スワイプしないと反応しないようにできる機能があるため、オート戦闘があるゲームでの周回などに役立ちます。
フレームレート安定化機能Ultra-steady framesはありませんでした。
折りたたんだ状態で原神をパフォーマンスモード・最高画質・60FPS設定・フォンテーヌ (水中→陸上) でプレイしてWeTest PerfDogで計測すると、平均53.1FPSで1FPSあたり141.01mWの消費電力でした。
バッテリー温度は最大41℃程度まで上昇しました。
若干消費電力が大きめです。
Snapdragon 8 Gen 1やGoogle Tensor G3と違って安定した性能がちゃんと出た上でパフォーマンスモードだと消費電力が大きい、というだけなので、普段使いだと問題はありません。
1FPSあたりの消費電力が低いほうが電力効率が良いと言えます。
電力効率が良いとバッテリー消費が少なく、悪いと消費が激しくなってしまいます。
ゲームで電力効率が悪いスマホは他のアプリでもバッテリー消費が大きい傾向にあるため、バッテリーの減りが早いと感じることが多いです。
平均FPS (フレームレート) は、どれほど滑らかな表示を維持できているかを示し、高いほど良いです。
(細かく言うと平均FPSが高く、なおかつ「ジャンク」というちらつきが少ないほど体感の滑らかさが良くなります)
崩壊:スターレイルを最高画質・仙舟「羅浮」で15分プレイすると平均56.392FPSでした。
バッテリー温度の上昇が緩やかだったためスロットリングが起きず、平均FPSが高くなっています。
OS:マルチタスクしやすい
OnePlus Openはグローバル版のため、日本語やGoogleアプリ対応もしっかりとしていますし、通知もアプリ毎に設定でオンにすれば届きます。
面倒な自動起動の制限はあるものの、中国版と違って許可できる上限はありません。
もちろんAndroid Auto、Googleアシスタント、ニアバイシェアやロケーション履歴も問題なく利用できます。
中央部分が空白になり分かれるため、打ちやすくなります。
しかもキーボードの位置を上に移動するオプションもあるため、下部を触ってジェスチャー操作だと誤判定されてしまうことが少なくなります。
マルチタスクがしやすいように考えられており、2つのアプリを同時に表示しつつもう一つのアプリを端の部分に表示させておくことで、簡単に切り替えて使えるようになっています。
アプリ履歴のほか、2本指のジェスチャーで分割できます。
分割画面にしたアプリはグループ化してホーム画面に保存できるため、よくセットで使うものがあれば素早く開けられます。
ピンチイン・アウトで開いているアプリすべてを表示することもできます。
タスクバーも使えるため、分割時以外でもアプリの切り替えがしやすいです。
タスクバーはオフにすることもでき、長押しすると一時的に非表示にできます。残念ながらホームアプリをプリイン以外に変えると使えなくなるようです。
アプリの表示サイズは全画面・16:9・4:3の3つから選択できます。
京東など一部アプリは画面を分割して商品検索と商品詳細など2ページを同時に見られるようにできます。
全画面表示はアプリによって動作が変わり、原神だと黒帯なしで表示されます。
普段よりキャラの全身が見やすいものの、横方向が見えにくいので4:3や16:9にしたほうが良さそうです。
崩壊:スターレイルだと黒帯が出て抑制されます。
レイアウトは崩壊しないんですね。
アスペクト比を16:9や4:3にした場合は、中央表示だけでなく左右に寄せることもできます。
ジェスチャーはダブルタップでオンオフや文字を書いてアプリ起動など、豊富に用意されています。
地味ですがステータスバーをタップすると一番上にスクロールする機能もありました。
Goodixの絶縁型セキュリティチップ GSEA0を搭載しており、ロック解除しないとファイルを見られないようにできるプライベートフォルダ機能で使用されています。
Bootloader Unlock後もプライベートフォルダを利用できます。
adb reboot bootloader→fastboot flashing unlockで簡単にBootloader Unlockでき、DSUで抽出したinit_boot.imgにMagiskパッチしてインストールすればroot化できます。
北米版ではGoogleのアップデーターが使用されフルZIPがないため、パッチ前のinit_boot.imgを残しておかないとアップデートに失敗します。
…実はOPPO Find N3もBootloader Unlockする方法が編み出されており、EDLでOnePlusのocdt.imgを焼いてしまうことでBLU制限を回避できます。
ただし中国のチャットグループに参加しなければならず、説明もすべて中国語です。
まとめ
- 高い性能と省電力を両立するSnapdragon 8 Gen 2
- ほぼ四角形の大きなメインディスプレイ
- サブ画面のアスペクト比は約20:9
- 239gで折りたたみとしては軽め
- 64MP 3x (6x) 望遠カメラ搭載
- 3スピーカー搭載
- USB 3.2 Gen 1ポートで映像出力対応
- 画面分割で操作しやすい
- eSIM対応
- 価格が高い
- カメラの出っ張りがゴツい
- 高輝度モードになりにくい
OPPO Find N・vivo X Fold・Xiaomi MIX Fold 3と色々使ってきましたが、OnePlus Openはこれまでの折りたたみスマホの中で一番です。
ディスプレイはフラットでちょうど良いアスペクト比ですし、保護フィルムありで244gと軽くありつつも実用的な64MP 3x望遠カメラまで搭載しています。
ソフト面では画面分割やGboardの最適化などがかなり便利で、MIUIのように複雑な設定をしなくても通知や常駐アプリが動作するため、やはり中国版とは使い勝手が全然違います。
デメリットは価格が高いことぐらいです。円安前の100円台だと約18万円で買えたのに、150円の今では約25万円払うことになるとは…。
米Amazonでは$1699で販売されています。日本に直送でき、デポジットの一部は税金を差し引いた後に返金されます。
Bootloader Unlockできなくていい、グローバル向けに最適化されていなくていいという場合はOPPO Find N3 中国版のほうが安く買えます。
米Amazonでの買い方は?
米Amazonは日本のAmazonのアカウントとは別のアカウントを作る必要があります。
英語ですが基本は日本のAmazonと同じような流れです。
ドル払いしなくても、Amazonが日本円に変換してくれるのでカード側の外貨手数料が高い場合も心配ありません。
Vプリカ等のプリペイドカード・デビットカードでも支払えます。RevolutやWiseを持っていてドルを購入済みであれば、為替手数料が不要になるので一般的なカードより安く手に入ります。
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- Add to Cartボタンを押す
- 右上のCartを押す
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- まだ米Amazonで登録していない場合、アルファベット表記で住所を登録する
(JuDressで「実用的に変換」をすれば簡単に英語表記にできます) - 配送方法を選ぶ
(AmazonGlobal Standard Shipping…安いが一番遅い配送方法、AmazonGlobal Expedited Shipping…中くらい、AmazonGlobal Priority Shipping…高いが3~4日で届く) - Payment methodでクレジットカード情報を入力する
(Change card currencyを押すとUSD払いか、JPY払いかを選べます) - 支払金額を確認する
- Place your orderを押す
という手順で購入できます。