iQOO 12レビュー。テレマクロや夜景撮影も十分な8 Gen 3搭載ゲーミングスマホ

iQOO 12

vivo iQOO 12を貸し出していただきました。

ゲーミングスマホなのにカメラ性能も良し

iQOO 12はSnapdragon 8 Gen 3を搭載したゲーミングスマホです。

ゲーミングスマホといえばカメラ性能が犠牲になっていることが多いですが、なんとiQOO 12は50MP OV50Hメインカメラや64MPペリスコープ望遠カメラを搭載しています。

OV50HはXiaomi 14シリーズで少しカスタムされてOVX9000として搭載されているものです。

ディスプレイは144Hzリフレッシュレートに対応し、ADBコマンドを使えばあらゆるアプリで144FPSへフレーム補間できてしまいます。

このレビューは12GB+256GB版・PD2307_A_14.0.13.9.W10.V000L1で行っています。

  • 高い性能と省電力を両立するSnapdragon 8 Gen 3
  • 実測1200nitの明るいディスプレイ
  • 144Hzリフレッシュレート対応
  • 144FPSへのフレーム補間にも対応
  • 夜景やテレマクロ撮影も綺麗
  • ゲーミングスマホとしてはやや軽め
  • OSのクセが強め
  • USB 2.0
  • スピーカーは微妙
iQOO 12 (V2307A)
OS Android 14
RAM 12GB / 16GB LPDDR5X
ストレージ 256GB / 512GB / 1TB UFS 4.0
SoC Snapdragon 8 Gen 3
ディスプレイ 6.78インチ
2800 × 1260
アスペクト比 20:9
144Hzリフレッシュレート
OLED
サイズ 163.22 × 75.88 × 8.10mm
重さ 203.7g (実測205.9g)
SIM nano SIM + nano SIM
リアカメラ 50MP (OIS / OMNIVISION OV50H)
+ 50MP (超広角 Samsung S5KJN1)
+ 64MP (OIS / 3x望遠 OMNIVISION OV64B)
フロントカメラ 16MP (Samsung S5K3P9SP)
バッテリー 5,000mAh
USB端子 USB Type-C (USB 2.0)
バンド 2G GSM:850/900/1800/1900MHz
2G CDMA:BC0
3G WCDMA:B1/B2/B4/B5/B8/B6/B19
4G TD-LTE:B34/B38/B39/B40/B41
4G FDD-LTE:B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B17/B18/B19/B20/B26/B28A/B66
5G:n1/n3/n5/n8/n28A/n38/n40/n41/n77/n78

iQOO 12

説明書、保護ケースや充電ケーブル、充電器などが付属しています。

日本でも付属充電器で120W充電でき、USB PD / PPS 100WやUFCSにも対応しています。

保護フィルムは最初から貼り付けられています。

付属品

ディスプレイ:フラットで端も見やすい

iQOO 12は6.78インチ2800 × 1260解像度のディスプレイを搭載しています。

フラットディスプレイなので端の部分が見にくくなることがありません。

フラットディスプレイ

配列はダイヤモンドピクセルです。

配列

明るさ自動調整オンでの全白HDR動画再生時に輝度をLX-1336Bで計測すると、最大1283nitに達しました。

屋外では高輝度モードが発動し、869nitになることを確認できました。日中の屋外でも見やすいです。

輝度

nitとは?

明るさの度合いを示す単位で、高いほど明るいという意味です。

屋内では400~500nit程度、屋外では800~1000nit程度でないと見にくいとされています。

ちなみに、明るさの自動調整をオンにしないと最大値が制限される機種が多いです。

リフレッシュレートは144Hz対応です。

ただしほとんどのアプリは120Hzでしか動作せず、一部のゲームやフレーム補間時にしか144Hzになりません。

リフレッシュレート

タッチサンプリングレートをTouch Sample Rate Testerで計測すると、シングルタッチ・マルチタッチともにInput Event Invoke Rateは120Hz、Movement Rateは130Hz程度でした。

タッチ

WALT Latency Timerで計測したタッチ遅延は7.5ms、画面描画遅延は29.4msで合計36.9msでした。

タッチ遅延

タッチ遅延とは?

画面をタッチしたときに反応してくれるまでの時間です。

この数値が小さいほど、素早く反応するということです。

ゲーミングスマホでは25msほど、通常のスマホでは30~40ms前半が一般的です。

Widevine L1で、Amazonプライムビデオ (ベータ版) などでHD画質でのストリーミング再生ができます。

Widevine

背面:さらっとしていて指紋が付きにくい

背面はさらさらとした手触りで、指紋汚れなどが付きにくいです。

iQOO 12

重さは205.9gです。

最近のハイエンドスマホは平気で230gぐらいになることが多いため、高いゲーム性能とカメラ性能を両立しつつ200g台に抑えられているのは良いと思います。

重さ

デル株式会社

カメラ:テレマクロ撮影が便利

iQOO 12は

  • 50MP (OIS / OMNIVISION OV50H)
  • 50MP (超広角 Samsung S5KJN1)
  • 64MP (OIS / 3x望遠 OMNIVISION OV64B)

というトリプルカメラ構成です。

カメラ

ゲーミングスマホでありながらも夜景をかなり明るく撮影できるほどで、弱いライトがある程度で肉眼だとかなり暗い場所でも、このように柵や植物がはっきり分かります。

夜景

望遠カメラを使ったテレマクロ撮影も可能。

メインカメラで寄って撮影しようとすると影ができたりうまくピントが合わなかったりしますが、望遠カメラで撮れば影を落とさず細部まで綺麗に撮影できます。

最大100倍までズームでき、5~10倍程度までは実用的な綺麗さです。

テレマクロ

スピーカー:微妙

iQOO 12はステレオスピーカー搭載です。

低音や高音は弱く、ボーカルだけは目立ちます。

スピーカー

WALT Latency Timerでオーディオ出力遅延を計測すると33msでした。

オーディオ

BluetoothではLHDC / LDACのほかAAC / aptX / aptX HD / aptX TWS+ / aptX Adaptiveなどにも対応しています。

LHDCは残念ながらvivo / iQOOブランドのイヤホンでしか使えないよう制限されています。

Bluetooth

ポート:120W充電対応

iQOO 12は120W急速充電に対応しており、1600サイクル後でもバッテリー寿命は80%以上を維持できるそうです。

残念ながらUSB 2.0でコストカットされているため、有線接続でゲーム配信するには帯域不足になり少し不向きです。

ポート

対応バンドは

  • 3G WCDMA:B1/B2/B4/B5/B8/B6/B19
  • 4G TD-LTE:B34/B38/B39/B40/B41
  • 4G FDD-LTE:B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B17/B18/B19/B20/B26/B28A/B66
  • 5G:n1/n3/n5/n8/n28A/n38/n40/n41/n77/n78

Y! mobileSoftBankLINEMOといったSoftBank系の回線はもちろん楽天モバイルでもauパートナーエリア含め利用可能で、ahamoIIJmioなどのdocomo回線でも概ね問題ないでしょう。

VoLTE通話も可能です。

VoLTE電源ボタンや音量ボタンは右側面にあります。

ボタン

性能:8 Gen 2より高性能で省電力

iQOO 12はSnapdragon 8 Gen 3を搭載しており、8 Gen 2を超える性能なのに消費電力も削減されています。

 

Geekbench 6ではパッケージ名偽装版 (=メーカーの不正ブーストの影響を受けない) でシングルコア2257・マルチコア6666、通常版でシングルコア2284・マルチコア6951でした。

あまり大きな差がないため、パッケージ名判定での性能制御は行っていないようです。

同じ8 Gen 3のXiaomi 14 Proよりも性能が出ており、マルチコアではvivo X100 ProのDimensity 9300に負けているもののシングルコアでは勝っています。

Geekbench

パッケージ名偽装の必要性

AnTuTuをはじめとする有名ベンチマークアプリをパッケージ名で判別して、ベンチマーク中だけスコアをよく見せかけるため熱制御を緩めたり高クロックに固定したりとチート行為をするメーカーが続出しています。

通常のアプリ使用時とは異なる挙動であるため、「ベンチマークは良いのに他のアプリの動きは大して良くない」ということが起こります。

メーカー毎にブーストの挙動が違うので、ブーストされた結果で比較しても何の意味もありません。

そのためパッケージ名を変更して一般アプリに偽装し、ブーストされていない正しいスコアを出すことが重要です。

こちらの記事で詳しく解説しています。

Geekbenchのスコアとは?

背景ぼかしやテキスト処理などで使われる、CPUの処理性能がどれほどあるかを数値化するベンチマークです。

普段使いの軽い作業にはシングルコア、重たいゲームなどにはマルチコアの性能が重要です。

2023年現在はシングルコアで1200、マルチコアで3000以上なら大抵快適に使えるでしょう。

ベンチマーク結果はこちらの記事にまとめています。

パッケージ名を偽装した3DMarkでのWild Life Extreme Stress Testではスコア5157→3415で、温度上昇は20℃→40℃ (20℃上昇)でバッテリー消費は10%でした。

8 Gen 3初搭載のXiaomi 14 Proがチューニング不足だったせいでベンチマークしか見ない人から「8 Gen 3は爆熱だ!」などと言われてしまっていましたが、やはりちゃんとした調整がされていれば45℃を超えることはありません。

制御された後でもスコア3400という8 Gen 2の最高スコアに近い性能を出せていますし、Xiaomiのチューニングがひどすぎるだけで8 Gen 3自体は優秀です。

3DMark

3DMarkのスコアとは?

Wild Life ExtremeはVulkan APIを利用し、3840×2160解像度のグラフィックでGPU性能を数値化するベンチマークです。

スコアが高いほどゲームなどで滑らかな3D表示が可能で、Stability (安定度) が高いと高い性能を長時間維持できるという意味になります。

発熱とバッテリー消費とのバランスも重要で、安定度が高くて温度上昇とバッテリー消費が少ないものが理想です。

2023年現在は2000以上あれば、大抵のゲームをグラフィック設定を極端に落とすことなく快適にプレイできる傾向にあります。

あくまでもVulkan API使用時の汎用的な簡易指標でしかなく、実際のゲームの挙動は最適化や放熱性能、解像度など様々な要因で変動するため、「このスコアならだいたいこんな動きをするだろう」という推測の材料にする程度に収めてください。

ドキュメント操作など普段使いでのパフォーマンスを計測するPCMark Work 3.0 (パッケージ名偽装版) ではスコア14902でした。

PCMark

PCMarkのスコアとは?

ウェブの閲覧、画像・動画の編集などでの処理性能がどれほどあるかを数値化するベンチマークです。

高いほど高速な処理ができますがバッテリー消費とのバランスも重要なので、スコアが低めだからといって悪いとは限りません。

2023年現在は8000以上あれば十分です。

UFS 4.0ストレージ、LPDDR5Xメモリを搭載しています。

全体的に高速で、特にランダムリードはトップクラスです。

ゲームなどの読み込みを高速化するためのチューニングがされているのでしょう。

CPDT

ストレージ性能とは?

シーケンシャルリード・ライトは大きなファイルのコピー時や動画エンコード・デコード時などに影響する読み書き速度です。

ランダムリード・ライトは細かなファイルの読み書き速度で、アプリ・ゲーム使用時はこちらの速度が重要です。

原神をパフォーマンスモード・最高画質・60FPS設定・フォンテーヌ (水中→陸上) でプレイしてSceneで計測すると、平均59.2FPSで1FPSあたり89.19mWの消費電力でした。

バッテリー温度は最大34.8℃程度まで上昇しました。

GPUと比べるとCPUの省電力面での進化は小さいのか、8 Gen 2と変わらない程度でした。

原神

電力効率と平均FPSとは?

1FPSあたりの消費電力が低いほうが電力効率が良いと言えます。

電力効率が良いとバッテリー消費が少なく、悪いと消費が激しくなってしまいます。

ゲームで電力効率が悪いスマホは他のアプリでもバッテリー消費が大きい傾向にあるため、バッテリーの減りが早いと感じることが多いです。

 

平均FPS (フレームレート) は、どれほど滑らかな表示を維持できているかを示し、高いほど良いです。

(細かく言うと平均FPSが高く、なおかつ「ジャンク」というちらつきが少ないほど体感の滑らかさが良くなります)

崩壊:スターレイルを最高画質・仙舟「羅浮」で15分プレイすると平均58.7FPSでした。

GPUのチューニングが悪いXiaomi 14 Proでは41.3℃まで上昇していましたが、iQOO 12だと36.6℃までの上昇だったため、熱さを感じることなく快適にプレイできました。

電力効率はvivo X100 ProのMediaTek Dimensity 9300に一歩及ばず、という感じですがSnapdragon 8 Gen 2より安定したFPSが出ており、なおかつ省電力になっています。

8 Gen 2だと発熱をあまり考慮せず性能を出す方針のXiaomi 13 Ultraぐらいでしか60FPS貼り付きは実現できていませんでしたし、GPUの進化がかなり大きいようです。

FPS

フレーム補間は中国版ゲームのみの対応ですが、ADBコマンドでどんなアプリでも強制的に動作させられます。

例えば原神の場合、adb shellにて

gpid=`pidof -s com.miHoYo.GenshinImpact`

settings put system gamecube_frame_interpolation 1:3:$gpid:48:144

の2つのコマンドを実行すると144FPSへのフレーム補間が有効化されます。

1つめのコマンドのパッケージ名 (com.miHoYo.GenshinImpact) を適用したいゲームのものに変えれば他のゲームにも適用できます。

gamecube_frame_interpolationの値は有効フラグ (0・1):画面のHz選択 (1→30・3→45・4→60):PID:ベースFPS:補間後FPSのようです。

原神フレーム補間が動作していると、ディスプレイのモードが144HzになりSceneなどで出るフレームレートは48FPS前後になります。(48FPS x 3で144FPS化しているため)

FPS

OS:タスクキル周りはまだクセあり

OriginOS 4は日本語対応で、設定のディスプレイ→フォントスタイルで経典字体を選べば日本語フォントになります。

APKMirrorなどでPlayストアのAPKをダウンロードしてインストールすればPlayストアを使えます。Playプロテクト認定済みのため銀行アプリ等も使えます。

Android Auto、ニアバイシェアやロケーション履歴などは利用できません。

OriginOS 3の頃に比べればかなりマシになったものの、設定してもバックグラウンドに移したアプリが終了されたり自動起動されてこなかったりすることがあります。

まとめ

  • 高い性能と省電力を両立するSnapdragon 8 Gen 3
  • 実測1200nitの明るいディスプレイ
  • 144Hzリフレッシュレート対応
  • 144FPSへのフレーム補間にも対応
  • 夜景やテレマクロ撮影も綺麗
  • ゲーミングスマホとしてはやや軽め
  • OSのクセが強め
  • USB 2.0
  • スピーカーは微妙

iQOO 12はSnapdragon 8 Gen 3をうまくチューニングしており、8 Gen 2を超える性能を発揮しつつも電力効率が良く、発熱も最低限に抑えられています。

純粋なゲーム性能だけでなく、144FPSフレーム補間できることも魅力的です。

通常よりも滑らかなゲームプレイを楽しめますし、root化せずあらゆるアプリで有効化できるのは珍しいです。

カメラ性能も高く、ゲーミングスマホとは思えないレベルの綺麗な写真を撮影できます。

 

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中国版デバイスは日本語に対応していないものが多いため、ADBコマンドでの日本語化が必要です。
root化済み・非rootそれぞれのやり方はこちらの記事を参考にしてください。