TRN VX Proインイヤーモニター イヤホンをいただきました。
前モデルから低音を強化
TRN VX Proは10mmデュアルマグネットダイナミックドライバー 1基、カスタム30095バランスドアーマチュアドライバー 4基、カスタム50060バランスドアーマチュアドライバー 4基を搭載したインイヤーモニターです。
前モデルのTRN VXからBAが6→8へと増えており、実際に聞いてみると低音がさらに強化されていました。
付属品も前モデルに比べ大幅に増えており、黒・白のイヤーチップ (S・M・L) 、フォームイヤーチップに6.5mmアダプター、1.25mの2pinケーブル、ケースが付属しています。
最初から装着されているイヤーチップに加えてここまで付属するとは太っ腹ですね。
種類によって音の出方や遮音性が変わってくるので、好みや耳の形に合わせて選べます。
ケーブルは0.78mm 2ピンで、ピンが折れにくいようにカバーが付いています。
いわゆるシュア掛けがしやすいようになっており、装着時のタッチノイズを軽減できます。
シェルはメタリックな紺色で、触ると少しひんやりとします。
前面にはロゴなどは何もない、かなりシンプルなデザインです。
主張しすぎない感じが良いですね。
航空グレードのアルミ合金製シャーシ採用で、標準イヤーチップ込みで13.2gと軽めです。
本体側もピン周りが覆われており、少し出っ張っています。
本体・ケーブルともにL・Rマークがちゃんと書かれているため、左右を判別しやすいです。
インピーダンスは22Ωのため3.5mmイヤホンジャックがあるスマホなどに直接挿しても十分きれいに聞こえますが、やはりDACがあったほうが本来の力を発揮しやすいです。
Nintendo Switch 有機ELモデルでもShanling UA2ポータブルDACを使うと、本体イヤホンジャックに挿すよりも良い音で聞こえます。
定位感・低音域周波数
TRN VX Proの定位感は特に問題なく、近い音は大きく聞こえ上下左右の動きもはっきり感じられました。
低音域では20Hzの再生が可能でした。
低音
TRN VX Proはドンシャリ気味な味付けです。
Billie Eilishのbad guyのように低音が強い曲でも音がこもったように感じることはありません。
TRN VXよりも低音が強めでクラップ音もクリアにはっきりと聞こえます。
TRN VXはインピーダンス22Ω・感度107dBでTRN VX Proとほぼ同じですが、同じ音量レベルでもTRN VX Proのほうが音が大きいように感じます。
解像感・音の広がり
The BeatlesのBlackbirdでは、透明感のあるアコースティックギターとともにボーカルも中央近くで聞こえてきます。
タップ音も不快ではなく、確かに靴底で床を叩いている感じが伝わってきます。
音の広がりはTRN VXよりも若干VX Proのほうが良いようで、靴のタップ音が少し移動しているように感じました。
ギターが強めのMeredith Brooks – Bitchでもボーカルが楽器に埋もれるようなことはなく、しっかり前に出ているように聞こえます。
エレキギターの和音は弦が響くような音がしており解像感が高いです。
高音
ソプラノボイスはキンキンとした声には聞こえず綺麗に聞こえます。
過度なドンシャリではないので、透き通ったクリアな高音で心地良いです。
靴音や笑い声の定位感も良いです。
BUMP OF CHICKENのアカシアでは高音のハイハットが鳴り続けていますが、潰れたように聞こえずに明瞭に聞こえます。
TRN VX Proはボーカルの中音域が特に押し出されて聞こえますが、それでいて高音がボーカルに埋もれるような印象はありませんでした。
まとめ
TRN VX Proは前モデルからさらに低音が強化されており、それでいて高音が過度にシャリシャリした感じはなくクリアに明瞭に聞こえる、優しいドンシャリタイプで心地良いです。
低音が他の音を邪魔することがないですし、1万円ほどのイヤホンとしてはかなり優秀だと思います。
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