評価: 3.5
Xiaomi POCO M4 Pro 5Gをいただきました。
目次
格安5Gスマホふたたび
前モデルPOCO M3 Pro 5Gは1万円台で5G DSDSを実現した格安スマホでしたが、今回登場したPOCO M4 Pro 5Gも格安さは引き継ぎつつもSoCがより強化されており、ステレオスピーカーにアップグレードされています。
- 5G + 5G DSDS対応
- 90Hzリフレッシュレート対応
- 速めなUFS 2.2ストレージ
- 認証速度が速い側面指紋センサー
- 3.5mmイヤホンジャックあり
- microSDカード対応
- Widevine L1、アマプラHD画質対応
- ステレオスピーカーだがバランスは×
- 3Dゲームには不向きな性能
- バッテリー持ちが少し悪め
- 日本キャリアでのVoLTE非対応
Xiaomi POCO M4 Pro 5G 21091116AG | |
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OS | Android 11 |
RAM | 4GB/6GB LPDDR4X |
ストレージ | 64GB/128GB UFS 2.2 microSDカード対応 |
プロセッサ | MediaTek Dimensity 810 MT6833P |
ディスプレイ | 6.6インチ FHD+ 90Hz |
サイズ | 162 x 75 x 8mm |
重さ | 実測197.1g |
SIM | nano SIM + nano SIM |
メインカメラ | 50MP + 8MP |
フロントカメラ | 16MP |
バッテリー | 5000mAh |
USB端子 | USB Type-C |
付属品はUSB Type-A to Cケーブル、33W充電器、保護ケース、ステッカー、説明書などです。
保護フィルムは最初から貼られていますが、操作性があまり良くないのでいつも通りミヤビックスさんに保護フィルムを作成していただきました。
OverLay Plusならシルエットすら映り込ませない強力なアンチグレアで、さらさらな指滑りです。
格安でも90Hzの滑らかな表示
POCO M4 Pro 5Gは90Hzリフレッシュレートに対応した6.6インチ FHD+ フラットディスプレイを搭載しています。
一度90Hzや120Hzを体感するともう60Hzではガクガクした動作に見えてしまいますし、格安でも90Hz対応なのは良いですね。
同じような性能の60Hzスマホに比べて動作がスムーズに見えるようになるので、体感的な快適さが全然違います。
WidevineはL1で、AmazonプライムビデオでもHD画質でストリーミング再生できることを確認しました。
格安機でも手を抜かずにL1対応してくるのはさすがですね。
独特なデザインの背面
背面にはPOCOロゴとカメラエリアが大きくデザインされています。
指紋が付きにくい加工は多少されているようですが完璧ではなく、光に当てると指紋汚れが見えます。
昼間ならそこそこ綺麗に撮影できるデュアルカメラ
POCO M4 Pro 5Gはクアッドカメラを搭載…しているように見えますが、実は穴があるだけで下二つはダミーです。
上位機種と共通パーツを使ってコスト削減するためだと思いますが、よくある無名中華メーカーのフェイクスマホのようなデザインでガッカリします。
昼間など明るい場所ならそこそこ綺麗に撮影できます。
撮影した写真はこちらに保存しています。
ただ夜景モードは弱く、真っ暗な場所だとそのまま真っ暗な写真になってしまいます。
やはり格安スマホに夜景撮影は向いていないようです。
若干赤色が強めにでるようになっていますが、他のXiaomiスマホに比べれば不自然な強調が少ないように感じます。
認証が早い側面指紋センサー
POCO M4 Pro 5Gは側面に指紋認証センサーを搭載しており、電源ボタンと兼用となっています。
格安機ではまだまだ画面内指紋認証だと認証速度が遅いことが多いですが、側面センサーのPOCO M4 Pro 5Gなら高速です。
指紋を認証するタイミングは電源ボタンを触ったときと押したとき、好きなほうを選べるようになっています。
指紋センサーを二回押すことで通知エリアを開いたりサイレントモードにしたりする設定をすることもできます。
他にも電源ボタンでのカメラ起動やライト点灯などのジェスチャー操作も豊富です。
USB Type-C & 3.5mmイヤホンジャック
POCO M4 Pro 5Gは下側に3.5mmイヤホンジャックがあります。
USB Type-Cポートでは33W急速充電に対応しており、一般的なUSB PD充電器でも15W充電できます。
スピーカーは上部にも穴が空いているタイプのステレオスピーカーとなっています。
モノラルだったPOCO M3 Pro 5Gに比べると音の広がりが良くなりましたが、上側のスピーカーは下側に比べて音量が小さく、バランスが悪いです。
高音が強調されている代わりに低音が出ておらず、Billie Eilishのbad guyのような曲ではベース・バスなど低音部分が聞こえにくいです。
上部には赤外線ポートがあるので、テレビなどのリモコン代わりに使えます。
5G対応、ただしVoLTEは使えず?
POCO M4 Pro 5GはデュアルSIMで、どちらも5Gをオンにして使えます。
ただ日本のキャリアでのVoLTEには非対応のようで、楽天モバイルのSIMを挿しても通話はできませんでした。
電話アプリのダイヤルで「*#*#86583#*#*」を打ち込んでもVoLTEが有効にならず、「*#*#8667#*#*」でVoNRをオンにしてもダメでした。
Engineering Modeも削除されています。
重さは197.1gでした。
野獣のような高性能…とはいかず
POCO M4 Pro 5GにはMediaTek Dimensity 810が搭載されています。
6nmプロセス設計を採用しており、7nmだったMediaTek Dimensity 700より効率がアップしている…のですが、ベンチマーク結果としては確かに上回ってはいるものの大きな差はありませんでした。
Androidスマホ ベンチマーク結果まとめ。CPU・メモリ・ストレージ性能一覧 – AndroPlus
Geekbench 5ではシングルコア595、マルチコア1795でした。
3DMark Wild Life Stress Testではスコア1238→1231、温度上昇は26℃→32℃でした。
POCO M3 Pro 5Gからほとんど変わっていません。
Snapdragon 750Gを上回る程度の性能はあるので普段使いには十分ですが、3Dゲームには不向きです。
PCMark Work 3.0ではスコア9385です。
ストレージはランダムリード・ライトがロー~ミドルレンジモデルとしてはなかなか速めです。
原神を最高画質・60FPS設定と最高負荷で動かすと、中央値 20FPSでした。(プロ向けベンチマークソフトGameBench Proにて計測しています)
FPS値は低いもののロード画面以外のプレイ中は0FPS近くに落ちることがないため、体感としてはそれほどガクガクした印象はありませんでした。
約16分のプレイで39℃未満と発熱は少なめです。
バッテリーは293.07mAhの消費で単純計算で満充電時に約4時間44分のプレイが可能です。
同じ5000mAhバッテリー搭載のPOCO M3 Pro 5Gでは200mAh消費で約5時間20分だったので、MediaTek Dimensity 810の燃費は少し悪いようです。
Wi-Fi・4Gオンの状態で放置しておくだけでもしっかりバッテリーが減っていきます。
MIUIはバックグラウンドアプリの締め付けがきついので緩やかな減り具合になることが多いのですが、まだ一般販売前のファームウェアであることもあり最適化ができていないのかもしれません。
MIUI 12.5の機能として「メモリ増設」というオプションがあり、2GB分のメモリを追加できるようになっています。
メモリがあったところでMediaTek Dimensity 810自体が重たいゲームに不向きですし、バックグラウンドアプリはMIUIが片っ端から終了していくので効果が薄いですが…。
まとめ
- 5G + 5G DSDS対応
- 90Hzリフレッシュレート対応
- 速めなUFS 2.2ストレージ
- 認証速度が速い側面指紋センサー
- 3.5mmイヤホンジャックあり
- microSDカード対応
- Widevine L1、アマプラHD画質対応
- ステレオスピーカーだがバランスは×
- 3Dゲームには不向きな性能
- バッテリー持ちが少し悪め
- 日本キャリアでのVoLTE非対応
POCO M4 Pro 5Gは格安でありながらも90Hzリフレッシュレートやそこそこ速いストレージや指紋認証センサー搭載で、普段使いの軽い操作なら快適に使えます。
3.5mmイヤホンジャックがあってWidevine L1対応ですし、動画再生用途などに良いかもしれません。
POCO M4 Pro 5GはAliExpressにて11/11 17時より4GB+64GB版が$199、6GB+128GB版が$219で購入できます。