TaoTronics初の無線LANルーターTT-ND001レビュー。途切れにくいメッシュWi-Fiを手軽に構築

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TaoTronics初の無線LANルーター、TT-ND001をいただきました。

手軽にメッシュWi-Fiを構築できる

一昔前に比べてWi-Fiを使う機器が増えてきて、より高速なWi-Fi 6も登場するなど進化が進んでいますが、「Wi-Fiルーターから遠いと途切れる」という問題は根強く残っています。

ネットの途切れや電波の悪さへの対策として有効なのが、複数のWi-Fiルーターを設置してカバー範囲を広げる「メッシュWi-Fi」なのですが、なかなか設定が難しかったり愛称問題があったりと少し敷居が高い状況です。

そんな中コスパの良いイヤホンなどで人気なTaoTronicsから、スマホアプリで簡単にメッシュWi-Fiを構築できる無線LANルーター、TT-ND001が登場しました。

  • メッシュWi-Fi構築が簡単
  • Wi-Fi 5 1733Mbpsで高速
  • AC3000クラスでは格安
  • あまり発熱しない
  • VPNやNASなど多機能
  • USB 3.0ポートの速度があまり出ない
  • DDNS対応プロバイダーが少ない
  • IPv6 (IPoE) 関係は充実していない

TT-ND001

TaoTronics TT-ND001
無線LAN AC3000 (5G:2×2 11ac 866Mbps、2.4G:2×2 11n 400Mbps、5.7G:4×4 11ac 1733Mbps)
Wi-Fi 5
MU-MIMO
ビームフォーミング
802.11k/v
802.11r
有線LAN 1000Mbps 4ポート
無線範囲 1台:230㎡、2台:460㎡、3台:560㎡
最大接続数 200台
対応機能 USB 3.1 Gen1 NAS
ゲストネットワーク
ペアレンタルコントロール
VPN

※仕様上5.8GHzにも対応していますが、日本では5.7GHz以下に制限されます。速度の理論値は変わりません。

 

TT-ND001は2台セットで販売されています。1台のみを追加購入することも可能です。

TT-ND001

PSEマーク付きのACアダプターは2台分付属していますが、有線LANケーブルは1本のみです。

説明書は日本語もちゃんと書かれています。

付属品

Wi-Fiルーターといえば黒だったり四角形だったりするものですが、TaoTronics TT-ND001は白くて丸っこいためルーターというより加湿器のような見た目です。

圧迫感がなくて良いかもしれません。

ルーター

有線LANポートは4つと十分あり、NAS用のUSB 3.1 Gen1ポートもあります。

ポート

楕円形になっており、上部がステータスインジケーター (LED) になっています。

楕円形

LEDインジケーターはオフにもできるので、夜に光っていると気になるという方も安心です。

LED

重さは一台682gです。

重さ

技適マーク ?204-B00172もちゃんと下部に書かれています。

技適マーク

設定はスマホアプリで

Wi-Fiルーターの初期設定は一般的にブラウザ上で行うことが多いですが、TaoTronics TT-ND001はスマホアプリで簡単にできるようになっています。

TaoTronics TT-ND001の設定に必要なアプリ「TTルーター (TT Router)」はGoogle PlayまたはApp Storeでダウンロードできます。

TTルーターアプリを使う際はメールアドレス認証が必要です。

メール登録

TT-ND001の電源を入れて1~2分ほど経つとLEDインジケーターが緑色になります。

モデム/ONU等とTT-ND001をWANポートで接続した後、LEDインジケーターが緑色になった状態で機器を検索する画面に進めば、すぐ接続されて名前を付ける画面になります。

セットアップ

基本的には自動的にネットワークを判別して設定してくれます。

もし自動判別に失敗したら、プロバイダーの案内通りに設定してください。

ネット

Wi-Fi名 (SSID)とパスワードは自分で設定することになります。

忘れないようパスワード保管アプリ等に記録しておきましょう。

パスワード設定

接続が完了したらホーム画面が出ます。

ここで今接続している機器の数や通信速度などが確認出来ます。

右上の+を押せば、1台目と同じように2台目のルーターを追加できます。

ホーム画面

NURO光Xperia 1の環境で試したところ、送信・受信リンクともに866Mbpsで、ダウンロード406Mbps・アップロード255Mbpsと高速でした。

ルーター一台だけだと離れた場所では電波が弱くなってしまっていたのですが、2台をちょうど良い位置に置いておくと家中どこでも同じ速度で使えるようになりました。

ASUS RT-AC86Uだと長時間使っていると結構熱を持つのですが、TT-ND001だと暖かくなる程度でした。

速度

豊富な機能

TT-ND001の初期設定は特に説明が必要ないほどシンプルなものの、ちゃんと上級者向けにQoSやNAS機能などを搭載しています。

設定

上から順にいくつか紹介します。

まずは「ゲストネットワーク」。メインのSSIDのパスワードを教えたくないけれど、遊びに来た人がWi-Fiを使えるようにしたいときなど、一時的に使ってもらえるSSIDを有効化できます。

今はもうあまりないと思いますが、WPA2-PSKなど新しめの暗号化に対応していない機器のためにあえて弱い暗号化モードにしておく、という使い方も出来ます。

ゲストネットワーク

「AIシステム最適化」は、基本的には「自動再起動」だと思えば良いです。

スマホやPCと同じで、Wi-Fiルーターも定期的に再起動しないと動作がおかしくなることがあります。

「AIシステム最適化」で毎週何時に再起動するか設定しておけば、手動で再起動する手間がありません。

AIシステム最適化

「AI Wi-Fi最適化」でチャンネルやバンド幅の自動選択などをオンオフできます。

AI Wi-Fi最適化

「AI QoS」ではアップリンクとダウンリンクそれぞれのバンド幅を調整できます。

AI QoS

「LANポート設定」ではルーターのIPアドレスを変更できます。

LANポート設定

「VPNクライアント」ではPPTPまたはL2TP/IPSec PSKでのVPS設定ができます。

VPNクライアント

「ファームウェア更新」でそれぞれのルーター毎にアップデートできます。

初期ファームウェアだと接続が安定しないことがあるので、早めにアップデートしておくと良いでしょう。

ファームウェア更新

「LED」で上部のLEDインジケーターのオンオフを設定できます。

目立たない場所なら状態を把握するため付けておく、リビングや寝室に置いているルーターはオフにする、というように好きに設定できます。

LED

「ファイルサーバー」ではUSB 3.1 Gen1ポートを使ってNAS・Sambaサーバーを構築できます。

今では8TBの大容量HDDでも1万円台で買えますし、クラウドストレージに置いておけないような巨大ファイルも置いておけます。

読み取り速度は30Mbps程度で、USB 3.1 Gen1にしては少し遅い感じがします。

ファイルサーバー

「DDNS」(ダイナミックDNS) も設定できます。対応プロバイダーは中国Oray、中国PubYun(3322)、DynDNSの3種類と少なめで、日本のユーザーが使えるのは実質DynDNSのみです。

もう少し増えてくれれば使いやすくなるのですが…。

DDNS

まとめ

  • メッシュWi-Fi構築が簡単
  • Wi-Fi 5 1733Mbpsで高速
  • AC3000クラスでは格安
  • あまり発熱しない
  • VPNやNASなど多機能
  • USB 3.0ポートの速度があまり出ない
  • DDNS対応プロバイダーが少ない
  • IPv6 (IPoE) 関係は充実していない

TaoTronics初の製品としてはかなり完成度が高く、1733Mbps出せるメッシュWi-Fiルーターとしては格安でコスパが良いです。

DDNSやIPv6関係などローカライズが足りていない部分はありますが、メインであるメッシュWi-Fiの部分では文句なしです。

【追記】「ニーズが増えればアップデートでIPv6関係に対応させる」そうなので、どんどん要望を挙げましょう。

見た目も丸っこくてかわいらしいですし、インテリアにも溶け込みそうです。

 

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