評価: 5
vivo初のフォルダブルスマホ、vivo X Foldを購入しました。
目次
- 1 内側・外側ともに120Hzや画面内指紋認証対応
- 2 折り目がほとんど目立たないディスプレイ
- 3 タッチ遅延は内側だと少し大きめ
- 4 両画面ともに画面内指紋認証に対応
- 5 レザー調の背面
- 6 純正保護ケースで外側ディスプレイを守れる
- 7 ZEISS T*コーティングで夜景に強いカメラ
- 8 アラートスライダーを搭載
- 9 高速なデータ転送と映像出力対応のUSB Type-Cポート
- 10 66W有線 & 50Wワイヤレス充電
- 11 ステレオスピーカー搭載
- 12 日本キャリアのVoLTE有効化は難しい
- 13 高い性能だが熱くなりやすい
- 14 設定すればわりと通知が来るようになったOriginOS Ocean
- 15 Bootloader Unlockでさらに自由なフォルダブルスマホに
- 16 まとめ
内側・外側ともに120Hzや画面内指紋認証対応
vivo X FoldはSnapdragon 8 Gen 1を搭載した折りたたみスマートフォンです。
中国メーカーとしては後発である分最高レベルに仕上がっており、おなじみのZEISS T*コーティングカメラに両画面とも120Hzリフレッシュレート対応、画面内指紋認証にUSB 3.2 Gen 1ポートなど高スペックです。
このレビューはバージョンPD2178_A_12.0.14.5.W10、12GB+512GB版で行っています。
- 両画面とも120Hzリフレッシュレート対応AMOLED
- 両画面とも超高速な超音波式の画面内指紋認証
- マンガを見開き表示できる8.03インチ画面
- 折り目が目立ちにくい
- Snapdragon 8 Gen 1 + LPDDR5 + UFS 3.1
- ZEISS T*コーティングの50MPクアッドカメラ
- 2倍望遠 & 5倍望遠、最大60倍ズーム対応
- 66W有線 & 50Wワイヤレス充電対応
- USB 3.2 Gen 1、映像出力対応
- Hi-Fi DAC CS43130搭載
- 重い
- 保護フィルムが傷に弱い
- ゲーム時などは熱くなりやすい
- 内画面はアスペクト比の都合上ゲームに不向き
- Gmail通知は遅れやすい
- 日本キャリアでのVoLTE有効化が非rootでは難しい
vivo X Fold V2178A | |
---|---|
OS | Android 12 |
RAM | 12GB LPDDR5 |
ストレージ | 256GB / 512GB UFS 3.1 |
プロセッサ | Qualcomm Snapdragon 8 Gen 1 |
ディスプレイ | 内側:8.03インチ 2160 ×1916 アスペクト比4:3.55 120Hz LTPO AMOLED 外側:6.53インチ 2520 ×1080 アスペクト比21:9 120Hz AMOLED |
サイズ | 展開時:162.01 x 144.87 x 6.28~7.40mm 折りたたみ時:162.01 x 74.47 x 14.57~14.91mm |
重さ | 311g (実測316.2g) |
SIM | nano SIM + nano SIM |
メインカメラ | 50MP OIS対応 (Samsung S5KGN5) + 48MP (超広角 SONY IMX598) + 12MP (ポートレート SONY IMX663) + 8MP OIS対応 (ペリスコープ望遠 OmniVision ov08a10) |
フロントカメラ | 16MP (Samsung S5K3P9) 16MP (Hynix hi1634q) |
バッテリー | 4600mAh |
USB端子 | USB Type-C (USB 3.2 Gen 1、映像出力対応) |
バンド | 2G GSM: GSM850/GSM900/DCS1800/PCS1900 2G CDMA: BC0/BC1 3G WCDMA: B1/B2/B4/B5/B8/B19 4G FDD-LTE: B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B17/B18/B19/B20/B25/B26/B28/B32/B66 5G SA: n1/n2/n3/n5/n7/n8/n12/n20/n28/n66/n38/n40/n41/n77/n78/n79 5G NSA: n38/n41/n77/n78/n79 |
vivo X Foldは外箱がかなり高級感のある豪華な仕様になっています。
京東の公式直販店など正規ルートで購入した場合は公式保護ケースももらえます。
付属品は内箱下段を引き出すと出てきます。
付属品はUSB Type-C to Cケーブル、66W充電器、説明書、イヤホン、クラブカードなどです。
未だに有線イヤホンを付属させているのは「CS43130 DACの効果を感じて欲しい」という意図なのかもしれません。
なんと付属充電器はUSB Type-Cポートが2つあるという豪華仕様です。
付属品だと大抵1ポートしか付いていない上に巨大なことが多いですが、vivo X Fold付属の充電器は2ポートでコンパクト、しかも折りたたみ式プラグなので持ち運ぶ際にも邪魔になりません。
PPS 5~20V / 3.25Aに対応しています。
なお、vivo FlashChargeではケーブルのメーカー制限は無いようです。
Xiaomi 120W充電器に付属していたケーブルでもちゃんとFlashChargeで50Wほどの充電ができることを確認しました。
折り目がほとんど目立たないディスプレイ
vivo X Foldは30万回の折りたたみにも耐えられるという内側ディスプレイで、8.03インチ 2160 ×1916解像度、アスペクト比 4:3.55です。
折り目がほとんど目立たず、画面を消して光に反射させると分かる程度です。
折りたたんだ際はマグネットでぴったりとくっつきます。
外側カメラが付いているほうが若干斜めになっている程度で、ほぼまっすぐというのも凄いです。
セットアップ時にいくつか注意書きされていますが、マグネットは結構強いため磁気定期券などを近づけてはいけません。
画面には最初から保護フィルムが貼られているものの、柔らかいタイプなのでペンなどを使うと傷が付くことがあり、折りたたんだときに大きめのゴミがあると画面が割れてしまう原因になってしまいます。
10数万円のスマホを乱雑に扱う人はいないでしょうが、通常のスマホよりは取扱に注意が必要です。
120~130°ほどまでで角度を固定できます。
重心の都合上120°を超えると浮いたり勝手に開いたりするので、実用的かというと微妙なところです。
角度の自由度が高めなので、動画再生などのときには役に立ちそうです。
これまでの折りたたみスマホは「あくまで内側がメインで、外側はサブ」というスタンスのものが多かったですが、vivo X Foldは違います。
vivo X Foldは内側も外側も120Hzリフレッシュレートに対応したAMOLEDで、外側ディスプレイもアスペクト比21:9と常識的な範囲に収まっています。
なお、LTPOのメリットである10~120Hzの動的な変更はどうやらダークモードでは動作せず、ライトモード時しか効果がないようです。おそらくちらつき防止のためでしょうが、なんとも微妙な仕様です…。
DisplayMate A+評価を受けており、Samsung E5材料が使用されています。
ゲームだと視野が狭くなってしまうので不向きですが、マンガの見開き表示などにはぴったりです。
Kindle、少年ジャンプ+などで横向きにすると見開き、縦向きだと単ページ表示になります。
フロントカメラが被って良ければ設定で表示させるようにできます。
また、アスペクト比をアプリ毎に16:9や4:3に強制させることもできます。
外側ディスプレイはXperiaやMotorolaスマホと同じ21:9なので、横方向の視野を広くしないといけないゲームをする際は外側ディスプレイのほうが良いと思います。
内側はLTPOで1Hz~120Hzまで動的に変更されますが、外側は60Hz・120Hzの2つのみです。
外側ディスプレイは右側のみエッジです。
内側ディスプレイで三本指で上にスワイプすると分割表示できます。
ただ対応アプリしかホーム画面に表示してくれないので、非対応アプリを無理矢理開きたいときはショートカットアプリなどから開かないといけません。
中国系アプリしか対応していませんが、京東などでは画面を分割して商品検索画面を左側に、商品詳細を右側に表示させることもできます。
下の写真は一つ目が内側ディスプレイ、2つ目が外側ディスプレイですが、どちらもダイヤモンド配列です。
内側ディスプレイはamf803zd01_s6e3xa1、外側ディスプレイはamb653_ea8079pでした。
Widevine L1で、Amazonプライムビデオ (ベータ版) などでHD画質でのストリーミング再生ができます。
タッチ遅延は内側だと少し大きめ
折りたたみに耐えられる機構にしないといけないためか、内側ディスプレイのタッチ性能は少し低めです。
WALT Latency Timerで計測したタッチレイテンシーはタッチからカーネルが22.0ms、カーネルからJavaが6.5ms、画面描画が28.2msで合計56.7msでした。
Pixel 6でも合計遅延47.8msほどなので普通のユーザーには問題ないですが、シビアなゲーマーには不向きです。
外側ディスプレイだとタッチからカーネルが12.3ms、カーネルからJavaが5.2ms、画面描画が22.1msで合計39.6msでした。
両画面ともに画面内指紋認証に対応
これまでの折りたたみスマホでは側面に指紋認証センサーがあるものばかりでした。
vivo X Foldは両画面ともに画面内指紋認証を採用しており、しかも3D超音波式のセンサーを搭載しています。
内側ディスプレイだと右側のほうに認証センサーがあり、かなり高速に認証してくれます。
外側ディスプレイでも高速です。
レザー調の背面
vivo X Foldの背面はレザー調で手触りが良いです。
ただ折りたたみスマホである以上片方は外側ディスプレイが剥き出しになってしまうため、外側ディスプレイは指紋だらけになってしまいます…。
重さは最初から両面に貼られている保護フィルム込みで316.2gです。
折りたたむとスマホ2台分の厚みになることもあり、ずっしりとしています。
純正保護ケースで外側ディスプレイを守れる
純正保護ケースを付ければ、外側ディスプレイを指紋や傷から守りやすくなります。
カメラがある部分の上下フレームだけ保護するタイプです。
重さは58.4gです。
このようにカメラの出っ張りがおさえられます。
フタの部分はマグネットでくっつきます。
蓋を閉じたまま画面をオンにすることで、半透明になっている部分に時計やバッテリー残量などを表示できます。
スタンド機能もあります。
ZEISS T*コーティングで夜景に強いカメラ
vivo X Foldは
- 50MP OIS対応 (Samsung S5KGN5)
- 48MP (超広角 SONY IMX598)
- 12MP (ポートレート SONY IMX663)
- 8MP OIS対応 (ペリスコープ望遠 OmniVision ov08a10)
というクアッドカメラです。
ZEISSと共同開発しており、フレアやゴーストを抑えられるZEISS T*コーティングがされています。
撮影した写真はこちらに保存しています。
角度を変えられることを活かして、90°にして上画面にプレビュー、下画面にシャッターボタンや撮影した写真を表示させることもできます。
床に置けばジンバル要らずで安定した撮影ができますが、外側ディスプレイが接地するため保護ケースを付けたほうが良いです。
夜景モードが特に強く、ほぼ真っ暗な環境でもかなり明るく撮影してくれます。
動画だとあまり明るく撮影できず、肉眼と同じ程度です。
上の写真と同じ場所を動画撮影した場合は以下のようになります。
白飛びもかなり抑えられており、RGBW方式を採用したvivo X80よりも良いぐらいです。
星空モードもあります。
数秒撮影にかかるので手持ちだと少し難しいですが、通常のモードだと写しにくい星も写せます。
ISOの下限は50です。
マニュアルモードでも50まで設定できます。
2倍望遠と5倍望遠があるおかげで、遠くの被写体も十分綺麗に撮影できます。
なお、使うカメラは被写体との距離によって自動的に選ばれるため、距離が近いと5xにしても50MPカメラのデジタルズームにされてしまうことがあります。
2xがこちらです。
5xでもこのように文字がはっきり分かり、ビルの模様の線も潰れずに見えています。
最大60倍までハイブリッドズームできますが、さすがに60倍だと塗り絵っぽい見た目になります。
実用的なのはせいぜい20倍程度まででしょう。
20.5倍ズーム以上の時は右上の方に全体図が出てきます。
何故か上下反転していますが…。
超広角モードでは若干歪みが大きいように感じます。
ポートレートモードでは背景をうまくぼかしてくれます。
自然な色合いで撮影してくれるというZEISS Natural Colorモードが用意されています。
ZEISS Natural ColorとAIモードを比較してみるとAIモードのほうは実際よりも鮮やかな空の色になっており、記録用にはZEISS Natural Color、SNS用にはAIモードが良さそうです。
下の写真はそれぞれZEISS Natural Colorをオンにした状態の1x、2x、5xですが、1x (50MPカメラ) 以外に切り替わると彩度が若干落ちるようです。
実際の色あいは1xのものが近いです。
1つめがZEISS Natural Color、2つめがAIモードで、AIモードは彩度が高いほかシャープネスも強めにかかっているようです。
アラートスライダーを搭載
iPhoneやOnePlusスマホに搭載されているアラートスライダーがvivo X Foldにも搭載されています。
スライドさせるだけで簡単にサイレントモードにできるので便利です。
右側面には電源ボタンと音量ボタンがあります。
高速なデータ転送と映像出力対応のUSB Type-Cポート
vivo X FoldはUSB Type-Cポートも抜かりがありません。
USB 3.2 Gen 1対応で高速なデータ転送ができるため、写真や動画を大量に撮っても素早くPCへとコピーできます。
DisplayPort Alt Modeでの映像出力にも対応しているため、ゲームなどを大画面で楽しむこともできます。
66W有線 & 50Wワイヤレス充電
折りたたみスマホは仕組み上、通常のスマホより高速充電への対応が難しいとされています。
vivo X Foldは有線では66W、ワイヤレスでも50Wと少し前のハイエンドスマホ並の急速充電に対応しているため、折りたたみスマホでありながらも素早い充電が可能です。
66W急速充電では、10%→100%を33分で充電できました。
内側ディスプレイは8インチで120Hzリフレッシュレートということもあり消費電力が大きいので、素早く充電できるのは良いですね。
ステレオスピーカー搭載
vivo X Foldは左右の同じ位置にスピーカーが配置されています。
ボーカルなど中低音が特に強く、高音は少し弱いように感じます。
Hi-Fi DAC「CS43130」を搭載しています。
過去のvivo端末の使い回しではありますが、折りたたみスマホでサウンドにもこだわっているという姿勢は良いですね。
Hi-Fiをオンにした状態では高音などが特に明瞭になり、音の鮮明さが増します。
スピーカーはtfa98xxです。
Hi-Fiをオンにしたアプリでのみ使用されるようです。
好きなアプリを選んで追加することはできませんが、プリインストールアプリだけでなくYouTubeやPowerampなどもオンにできたので音楽アプリなら大抵は大丈夫でしょう。
なお、Hi-FiはUSB Type-C接続のイヤホン (アナログ) を挿したときだけ利用でき、Bluetoothイヤホンや3.5mmイヤホンジャック変換アダプター (デジタル) などでは動作しません。
他にも聞き心地をカスタマイズする機能もあります。
SONYのDSEE HXと同じような効果があると思われる「オーディオ スーパー解像度」もあります。
日本キャリアのVoLTE有効化は難しい
vivo X Foldの対応バンドは
- 2G GSM: GSM850/GSM900/DCS1800/PCS1900
- 2G CDMA: BC0/BC1
- 3G WCDMA: B1/B2/B4/B5/B8/B19
- 4G FDD-LTE: B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B17/B18/B19/B20/B25/B26/B28/B32/B66
- 5G SA: n1/n2/n3/n5/n7/n8/n12/n20/n28/n66/n38/n40/n41/n77/n78/n79
- 5G NSA: n38/n41/n77/n78/n79
とかなり豊富で、Y! mobileやSoftBank、LINEMOといったSoftBank系の回線はもちろん楽天モバイルでもauパートナーエリア含めて利用可能で、ahamo、IIJmioやOCN モバイル ONEなどのdocomo回線でも概ね問題ないでしょう。
ただ、VoLTEの有効化は非rootでは難しいです。
電話アプリで「*#558#」をダイヤルして「Debugging port」をオープンするとPDCを使えるのですが、こちらにアップしているvivo X80 ProのMBNでないと読み込んでくれません。
vivo X70 Pro+だとMBNをLoadした後Activateし、電話を掛けることでVoLTEを有効化する案内が出てきたのですが、どうもvivo X Foldとau・楽天モバイル回線の組み合わせだと出てこないようです。
docomo回線なら出るかもしれません。
【追記】OriginOS 3でVoLTEが有効化されるようになりました!
なお、私はBootloader Unlock・root化してデュアルVoLTEを有効化しました。
非rootと違ってかなり簡単に有効化できる上にアップデートで塞がれる心配もほぼないので、快適です。
NetworkStateをActivity Launcherなどで開くとバンド固定などができます。
vivo X70 Pro+などがBootloader Unlockできる!? 一部バージョンでBLU対策に抜け穴が発見される – AndroPlus
高い性能だが熱くなりやすい
タブレットのようにサイズが大きい端末だと面積が広い分冷却性能に優れていることが多いのですが、折りたたみスマホの場合はサイズ自体は大きくてもヒンジ部分でもう片方への熱の移動がスムーズに行かなくなるため、普通のスマホと変わりません。
3DMark Wild Life Stress Testではスコア9873で、温度上昇は25℃→50℃ (25℃上昇)、26~74 FPSでした。
vivo X Foldはパッケージ名指定によるスロットリングを行っているようです。
Geekbenchでのテストでは左が原神に偽装したビルド、右が通常ビルドで、結構な差があります。
発熱してくるとスロットリングがさらに強まり、「ベンチマーク結果は良く見えるのに、実際の動きはSnapdragon 870以下」という状態になってしまいます。
ベンチマークは通常使用時の性能を比較用に数値化するためのものなので、スロットリングするならベンチマークアプリも公平にスロットリングするべきです。
ドキュメント操作など普段使いでのパフォーマンスを計測するPCMark Work 3.0ではスコア12580でした。
LPDDR5メモリ・UFS 3.1ストレージで、特にシーケンシャルリード・ライト、メモリコピー速度が速いです。
原神を最高画質・60FPS設定で動かしてWeTest PerfDogで計測すると、平均49.5FPS、スムーズ度は5.1でした。
バッテリー温度は最大42℃程度まで上昇し、フレームが熱くなりました。
41℃前後でスロットリングが強まり3.6W→2.6Wに消費電力が抑えられ、30FPS台にまでガクッとフレームレートが落ちています。
設定すればわりと通知が来るようになったOriginOS Ocean
OriginOS Oceanではバッテリー設定で「バックグラウンドでのバッテリー消費量」を変えれば、通知はPixel 6と変わらないほどのスピードで来るようになっています。それでもたまに遅れますけど…。
Gmailも設定を変更できるのですが、Gmailはバックグラウンドで動いていてもメールアカウントの同期自体が遅れてしまうため、Gmailの通知はなかなか来ません。
Sparkなど他のメールアプリを入れれば通知をスムーズに受けやすいです。
adb shellにて
settings put global activity_manager_constants "service_max_inactivity=72000000,power_check_max_cpu_4=5"
pm uninstall --user 0 com.vivo.sps
pm uninstall --user 0 com.vivo.abe
pm uninstall --user 0 com.vivo.pem
を実行することでGmail通知も素早く届きやすくなりました。
なお、無効化した状態で再起動すると何故か通知が遅れる状態に戻ったり設定→アカウントと同期→Google基本サービスの管理がオフになったりするので、再起動前には
cmd package install-existing com.vivo.sps
cmd package install-existing com.vivo.abe
cmd package install-existing com.vivo.pem
で戻しておかないといけません。
com.vivo.abeは「バックグラウンドの高電力消費」オプションを制御するものなので、無効にすると選べなくなります。
通知はアプリ毎に許可しないといけないホワイトリスト方式です。
「スマート通知コントロール」は信用できないのでオフにしておいたほうが良いと思います。
また、設定がバラバラで厄介ですが「自動起動」というオプションもあるため、スマホを再起動したときなどに自動で立ち上がるようにするにはここでオンにしておかないといけません。
Taskerでは機内モードがオンにできない・夜オンにして朝にオフにするようにしていても何故か朝は実行してくれない、などの挙動を確認したので、自動起動を許可していても微妙に起動を制限されてしまう場合があるようです。
OriginOS Oceanは日本語対応です。
フォントスタイルで経典字体を選ぶと日本語フォントになります。
テーマでフォントをダウンロードすることもできるのですが、残念ながらフォント公開は中国企業しかできません。
協力していただける中国企業の方、ご連絡をお待ちしております。
アプリストアからGoogleマップなどをインストールするか、別途PlayストアのAPKをインストールすればすぐPlayストアが使えます。
もしPlayストアがインターネット接続できないなどと表示されたときは、設定→アカウントと同期→Google基本サービスの管理で有効化し直せます。
vivo X70 Pro+と同じく、ダブルタップで画面点灯などのジェスチャーを使えます。
残念ながら文字を書いてアプリを起動するジェスチャーはQQなど中国製アプリに固定されています。
アプリ履歴は1行のほか2行にも変更できます。
大画面を活かして一覧性が高められるので良いですね。
開発者向けオプションの警告や、ホームアプリを変更した際の警告をvivoサービスが出してきますが、これはadbコマンドで無効化できます。
service call package 134 s16 com.vivo.daemonService i32 0 i32 0
を実行してください。
このコマンドは
- s16の次…パッケージ名
- i32 0 … 0ならアンインストール、1ならインストール状態にする
- i32 0 … ユーザーID (通常はメインユーザー = 0)
という意味合いで、非rootで使えます。
134の部分はOSバージョンによって変わり、/system/framework/framework.jarの中のIPackageManager.javaの、TRANSACTION_setSystemAppInstallStateの数値 (例えば0x83なら16進数を10進数へ変換して131) を指定しないといけません。
Bootloader Unlockでさらに自由なフォルダブルスマホに
vivo X Foldは非公式ながらもBootloader Unlockできるため、よりカスタマイズを自由にできるようになります。
ただし、2022-05-01以降のAndroidセキュリティパッチレベルだと塞がれているので、初期設定では絶対にWi-Fiやモバイルデータ通信をさせないようにしてください。
vivo X70 Pro+などがBootloader Unlockできる!? 一部バージョンでBLU対策に抜け穴が発見される – AndroPlus
PD2178_A_12.0.14.5.W10のファームウェアダンプはこちらに保存しています。
焼くべきでない端末固有のイメージもアップしているので注意してください。
Bootloader Unlockしても画面内指紋認証や顔認証は問題なく動き、OTAもしっかり受け取れます。
数百MBの差分パッチは失敗しますが、数GBのフルアップデートも配信されるのでそちらは問題なくインストールできます。
A/Bパーティションに対応していないため、root化するにはアップデート後にDSU Loaderでのboot.imgの取り出しが必要です。
なお、私の環境だとAOSP GSIはadb shell・suコマンドだけ使える状態でブートループしていました。
Magiskパッチする際は「boot イメージ中の vbmeta をパッチする」にチェックを入れずにパッチしてください。
こちらのMagiskモジュールを入れることで、VoLTEを強制有効化、ロケーション履歴オンができるようになります。
ニアバイシェアも使えます。
ちなみに、com.vivo.pemを無効にしたときに設定→アカウントと同期→Google基本サービスの管理が勝手にオフなることがある対策には、以下のコマンドをTaskerでroot権限を使って定期的に実行させれば良いです。オンにしたのと同じ挙動になります。
pm enable com.google.android.syncadapters.contacts
pm enable com.google.android.gms
pm enable com.google.android.gsf
pm enable com.google.android.printservice.recommendation
pm enable com.google.android.syncadapters.calendar
pm enable com.google.android.configupdater
pm enable com.google.android.ext.shared
pm enable com.google.android.onetimeinitializer
まとめ
- 両画面とも120Hzリフレッシュレート対応AMOLED
- 両画面とも超高速な超音波式の画面内指紋認証
- マンガを見開き表示できる8.03インチ画面
- 折り目が目立ちにくい
- Snapdragon 8 Gen 1 + LPDDR5 + UFS 3.1
- ZEISS T*コーティングの50MPクアッドカメラ
- 2倍望遠 & 5倍望遠、最大60倍ズーム対応
- 66W有線 & 50Wワイヤレス充電対応
- USB 3.2 Gen 1、映像出力対応
- Hi-Fi DAC CS43130搭載
- 重い
- 保護フィルムが傷に弱い
- ゲーム時などは熱くなりやすい
- 内画面はアスペクト比の都合上ゲームに不向き
- Gmail通知は遅れやすい
- 日本キャリアでのVoLTE有効化が非rootでは難しい
折りたたみスマホは以前OPPO Find Nを使ったことがありますが、外側ディスプレイがHD解像度・60Hzのみ対応で使う気になれなかったり、カメラ性能が当時のハイエンドスマホよりは低かったりと、微妙に不満点がありメイン機として使うにはパーフェクトではありませんでした。
vivo X Foldは外側ディスプレイでも120Hz・FHD+解像度にZEISS T*コーティングカメラで弱点を解消しており、両面ともSamsung E5 AMOLEDで画面内指紋認証を搭載するなど「どちらのディスプレイもメイン使いできる」レベルになっています。
BLUが難しいOPPO Find Nと違ってvivo X FoldはBootloader Unlockできるため日本キャリアでのVoLTE問題も簡単に回避できますし、Gmail通知を除けばほとんどのアプリで通知が素早く来ます。
重たくてスマホ2台分の厚みであることには変わらないというのがネックですが、それ以外の面の利便性が勝っているため致命的ではありません。
京東ではそもそも日本に直送してくれない上に中国国内でも在庫切れが多発しており、GIZTOPでは在庫はあっても$1,799となかなか高額です。
今はSnapdragon 8+ Gen 1にアップグレードされたvivo X Fold+も販売されています。
8 Gen 1に比べて高性能かつ大幅な省電力化が進んでいるため、今から買うならvivo X Fold+がおすすめです。