QualcommがaptX・aptX HDエンコーダーのオープンソース化を進めていることが判明しました。
LDACに続くAOSP寄贈
Android Open Source Project (AOSP) にはすでにSONYが開発したLDACコーデックのエンコーダーが寄贈されており、Android搭載スマホは特に理由がない限りすべてLDACコーデック対応となっています。
LDACに続き、今回QualcommのaptX・aptX HDエンコーダーもさらなるオープンソース化が進められていることが判明しました。
現時点でライセンスは不明です。
2259745 Add encoder for aptX and encoder for aptX HD source code.にて、Qualcommのモバイルオープンソースプラットフォームにフォーカスした完全子会社「Qualcomm Innovation Center(QuIC)」によりaptX・aptX HDエンコーダーをplatform/packages/modules/Bluetoothに追加するコミットが公開されています。
aptX・aptX HDはAndroid Oの時点で一部はオープンソース化されていましたが、あくまでもコーデックへの対応がAOSPに入っただけで、libaptX.so・libaptXHD.so (libaptX_encoder.so・libaptXHD_encoder.so) のライブラリはQualcommから取得する必要がありました。
今回のコミットが取り込まれれば、おそらくバイナリブロブ追加の必要なくaptX・aptX HDコーデックに対応できるようになるはずです。
実際にHuy Minh氏によりPC向けカスタムロムであるBlissOS 14.xに取り込み、aptX・aptX HDコーデックが使用できるようになることが確認されました。
【追記】マージされました。
なお、LHDCもaptXと同じように寄贈する意向がありましたが、Google側に拒否されています。
これまではカスタムロムでaptXコーデックに対応するには端末から取り出したライブラリやリバースエンジニアリングしたものを使う必要があったものの、今後はグレーな行為をしなくて済みそうです。