OnePlus 9 Pro 中国版 LE2120を購入しました。
目次
バッテリー消費は速いが超高速充電でカバー
OnePlus 9 ProはSnapdragon 888を採用し、LPDDR5にUFS 3.1と高速規格のメモリ・ストレージを搭載していることで動作面のストレスは一切ありません。
Snapdragon 888搭載機のほぼ共通した課題である「バッテリー消費の速さ」はOnePlus 9 Proでも発生していますが、65W有線・50W無線充電に対応していることですぐに再充電することができます。
ディスプレイには省電力なLTPOが採用されており、WQHD+ (525ppi) と120Hzリフレッシュレートを両立できるなど最高峰のディスプレイでゲームや動画も楽しめます。
ハッセルブラッドと提携したカメラはハードルを上げすぎたせいで少しガッカリ感がありますが、超広角・夜景でも綺麗に撮影でき、超広角・ズームの切り替えもスムーズになるなど着実に改善はされています。
- 綺麗なWQHD+・LTPOディスプレイ
- 120Hzリフレッシュレート + MEMC
- 最短29分で満充電の4500mAhバッテリー
- 超広角でも綺麗に撮影できる
- 他社同規格より高速なLPDDR5メモリ & UFS 3.1ストレージ
- オールブラック、指紋が付きにくく美しい
- OxygenOSとColorOS 2つのOSを楽しめる
- 写真で赤色が濃いめに出る傾向はほぼ変わらず
- 夜景での白飛び補正が弱め
- WQHD+ & 120Hz & S888でバッテリー消費は大きめ
- 発熱時に金属製フレームが熱くなる
- エッジディスプレイ (8 Proよりは緩やかに改善)
OnePlus 9 Pro LE2120 | |
---|---|
OS | Android 11 |
RAM | 8GB/12GB LPDDR5 |
ストレージ | 128GB/256GB UFS 3.1 |
プロセッサ | Qualcomm Snapdragon 888 |
ディスプレイ | 6.7インチ WQHD+ 120Hz LTPO |
サイズ | 163.2 x 73.6 x 8.7mm |
重さ | 実測199.8g |
SIM | nano SIM + nano SIM |
メインカメラ | 48MP (IMX789) + 50MP (超広角 IMX766) + 8MP (望遠) + 2MP (白黒) |
フロントカメラ | 16MP |
バッテリー | 4500mAh |
USB端子 | USB Type-C (USB 3.1 Gen1、DisplayPort Alt Mode対応) |
今回は京東にて中国版8GB + 256GBを購入しました。
京東 JD .comで中華スマホを購入する方法。新製品はメーカー直販が最安、日本配送も可能 – AndroPlus
3月24日に京東から発送された後4月1日にFedExに引き渡され、4月3日に到着しました。
AliExpressなどとは比べものにならない配送品質で、外箱の潰れはほぼありませんでした。
2021年4月3日土曜日 | 9:41 | KYOTO JP | 配達完了 |
2021年4月2日金曜日 | 18:00 | SENNAN-SHI JP | 輸送中/処理中 最終的な配達を行なう認可済み業者に委託 |
10:33 | SENNAN-SHI JP | 国際輸送許可 – 輸入 | |
7:51 | SENNAN-SHI JP | 輸送中/処理中 通関中 |
|
2:35 | SENNAN-SHI JP | 仕向地の仕分け施設 | |
2021年4月1日木曜日 | 23:23 | CHEK LAP KOK HK | 輸送中/処理中 |
19:00 | YUEN LONG HK | 出荷地のフェデックス営業所を出発 | |
17:11 | YUEN LONG HK | 集荷済み | |
1:31 | 貨物情報がフェデックスに送信されました |
豊富な付属品
箱にはハッセルブラッドのロゴもあり、赤と黒のツートンカラーでおしゃれです。
Appleに謎の対抗心を見せて充電器を同梱しなくなったメーカーもありますが、OnePlus 9 Proは65W充電器、USB Type-C to Type-Cケーブルが同梱されたドデカい箱のままです。
ほかに保護ケース、ステッカーなどが付属しており、保護フィルムは最初から貼り付けられています。
割高な北米版には保護ケースが付いていないのに一番安い中国版には付いている、という謎…。
ハイドロゲルフィルムを貼る人のために、ポートを塞ぐシールも用意されています。
付属のケースはちゃんとカメラ周りや前面の四隅が少し浮き上がっているため、机に置いたときに付かないようになっています。
エッジが緩くなったLTPOディスプレイ
OnePlus 9 Proに搭載されているLTPOディスプレイは1Hz~120Hzのダイナミックな制御ができ、従来のディスプレイと比べ5~15%ほど省電力とされています。
OnePlus 8 Proではかなりキツいエッジディスプレイでしたが、OnePlus 9 Proでは緩やかに改善されており見やすくなりました。
ミヤビックスさんに保護フィルムを作成していただきましたが、この通り端の方までカバーできる範囲が広くなっています。8 Proに比べれば、ですが…。
ジェスチャー操作するときに少し引っかかることがあるものの、個人的にはアンチグレアでさらさらな指滑りであることのメリットのほうが勝っているので満足です。
OverLay Plusは他社のアンチグレアフィルムよりも反射を防止する性能が高く、正面から見てもシルエットすら映り込まないほどです。
屋外で直射日光に当たっていても十分見やすいです。
ダイヤモンドピクセル配列です。
OnePlus 9 ProはWQHD+と120Hzを同時に有効化できるものの、解像度はデフォルトではFHD+になっています。
やはりWQHD+と120Hzを両立するとバッテリー消費が増えすぎる、ということでしょう。
60Hzか120Hzか選べますが、120Hz設定にしてもChromeなどでは60Hz固定になってしまいます。
adb shell (もしくはTasker等) にてsettings put global oneplus_screen_refresh_rate 0
を実行すれば120Hz固定モードになり、Chromeなどでも120Hzのまま使えるようになります。上限が常に120Hzになるというだけで、画面が更新されていないような時などではちゃんと1Hz~120Hzの間で変化してくれます。
settings put global oneplus_screen_refresh_rate 1
を実行すれば60Hzに、settings put global oneplus_screen_refresh_rate 2
を実行すれば120Hz自動モードに戻ります。
World of Tanks Blitzでは120FPS設定を選べました。
フレーム補間をしてくれるMEMC (モーショングラフィックスのスムージング) やアップスケーリング機能などがあり、低フレームレート・低解像度な動画でも綺麗に処理してくれます。
高解像度化する「非常に高いビデオ解像度」は利用できるアプリが少なく、試した限りだとInstagramぐらいでしか使えませんでした。
タッチサンプリングレートはデフォルトでは240Hzに抑えられており、Hyper Touchをオンにすることでパネルの限界値である360Hzに上げられます。
モーショングラフィックスのスムージングはこのリストにあるアプリで、全画面表示している時に動作します。 (dumpsys op_iris_service -whitelist
コマンドで分かります)
YouTubeやNetflixなどが対象ですが、中には何故かP◯rnhubまで…。
dumpsys op_iris_service
コマンドでMEMCが動作しているか分かります。
LTPOでフレームレートの細かな調整ができるようになり消費電力を下げられたおかげで、アンビエントディスプレイではアナログ時計のスタイルに「秒針」が追加されました。
Widevine L1なので、AmazonプライムビデオなどでHD解像度でのストリーミング再生ができます。
Bootloader UnlockしてもL1のままです。
画面内指紋認証センサーはやや下に配置
OnePlus 9 Proは画面内指紋認証センサーを搭載しており、認証速度は高速です。
内部の部品配置の都合でOnePlus 8 Proなどと比べると下側に配置されており、少し押しにくいです…。
もうそろそろ全面で指紋認証できるようになってもらいたいものです。
指紋が付きにくいマットな背面
OnePlus 9 Proはカラーによって背面の処理が異なっており、Stellar Blackでは指紋が付きにくい (というより全く付かない) マット仕上げです。
シルクのような手触りで、サンドストーンケースほどの摩擦感はないものの通常のガラスなどよりグリップ力はよく、背面が汚くなるのが嫌な方には鏡面仕上げのMorning MistよりStellar Blackがおすすめです。
カメラ周りまで黒に統一されており、かなり格好良いです。
最初から貼り付けられている保護フィルム込みで重さ199.8gでした。
50MP + 48MPで超広角でも綺麗に撮影
OnePlus 9 Proの背面には48MP (IMX789) + 50MP (超広角 IMX766) + 8MP (望遠) + 2MP (白黒) カメラが搭載されています。
カメラアプリもハッセルブラッドを意識したものに変わっており、シャッター音はハッセルブラッドのカメラと同じような音です。
プロモードではフォーカスピーキング機能も搭載されており、ピントが合っている場所が分かりやすいです。
画像ではキーボードの文字のあたりがオレンジ色に光っており、ここにフォーカスされているという意味合いになります。
OnePlusスマートフォンでは伝統的に赤色がやたらと強調されることが多いのですが、OnePlus 9 Proでも若干改善はされているものの、やはり赤色が強めです。
ハッセルブラッドとの提携の真価が見られるのは次のモデル以降になりそうです。
撮影した写真はこちらに保存しています。
以下の撮影はビルド番号11.2.3.3.LE15DAで行っています。
メインカメラのままでも結構近くまで寄れます。
マクロモードでは超広角カメラを利用しているようで、花に寄ってきた虫の脚に付いている花粉まで撮影できます。
メインカメラでの夜景モード撮影をIMX598搭載のiQOO Neo5と比較してみると、「見たままのイメージで撮れる」という意味ではOnePlus 9 Proのほうが近いのですが、明るさ・白飛び補正の面ではiQOO Neo5のほうが勝っているという結果になりました。
iQOO Neo5だと右側の方にあるコーワビジョンの電光掲示板のロゴや天気アイコンが白潰れしていません。
センサーサイズはIMX789が1/1.43″、IMX598が1/2″なので、どちらかといえばソフトウェア調整の違いが表れているのだと思います。
超広角モードでもメインカメラと同じように夜景撮影できます。
光学ズームは3.3倍まで可能です。
0.6x超広角と3.3xズームの切り替えはシームレスに行えます。
取りたいものに近づけると自動的にマクロモードに切り替えてくれます。(設定でオンオフ可能)
Xiaomiスマホだと自分で切り替えないといけないので不便ですが、OnePlus 9 Proなら何もボタンを押すことなくスムーズにマクロ撮影へと移行できます。
動画では最大5分と短時間ながらも4K@120FPSや8K@30FPS撮影が可能です。YouTubeでは60FPSまでしか表示できないので、Googleドライブに元動画をアップしています。
OnePlus 9 ProにはOISが搭載されていますが、手ぶれ補正は1080p@30FPSもしくは4K@30FPSでしか使えません。
なお、Googleカメラ (MGC_8.1.101_A9_GVp_lib_snap.apk) も使えますが、OnePlus標準カメラよりも色合いや解像感が良い結果になることが多いです。
薄暗い部屋で100cmほど離れた位置にあるものを撮影し切り出して比較したところ、左側がGoogleカメラ、右側がOnePlus標準カメラですが、Googleカメラのほうがノイズが少なく文字やフィギュアの輪郭がはっきりと映っていることが分かります。
有線65W・無線50W、最短29分で満充電
OnePlus 9 Proは有線ではWarp Charge 65T、無線ではWarp Charge 50 Wirelessに対応しており、有線は最短29分で満充電、ワイヤレスでは43分で満充電できます。
実際に付属の65W充電器で充電したところ、10%→100%が30分でした。温度上昇は低く、40℃にも満たない温度で推移しているためバッテリーへの負荷も低そうです。
別途記事にしますが、Warp Charge 50 Wirelessでは10%→100%が39分でした。
有線とほぼ変わらない速度で充電できるのでかなり便利ですが、40℃に達する瞬間もあるなど少し発熱は大きめのようです。
なお、USB PDでは9V/2Aで充電できます。
他のQi規格対応機器をOnePlus 9 Proに置いて充電できる「リバース充電」も可能です。
4500mAhバッテリー搭載ですが、Snapdragon 888にWQHD+、120Hzリフレッシュレートと、LTPOディスプレイの省電力性では補いきれないほどのパワフルさのせいで電池持ちは悪めです。
普通の使い方だと一日は持つので十分ではありますが、重たいゲームをよくプレイする場合は、フレームレートが安定する代わりにすぐ充電しないといけなくなってしまいます。
WQHD+・120Hzリフレッシュレート設定でのPCMark Work 2.0のベンチマークでは10時間4分という結果でした。
USB Type-CポートはしっかりUSB 3.1 Gen1で、DisplayPort Alt Modeでの映像出力にも対応しています。
Mi 11などはハイエンドなのにUSB 2.0でファイル転送がかなり遅いですが、OnePlus 9 Proなら大容量ファイルでもすぐ転送が終わります。
悩ましい対応バンド
OnePlus 9 Proは中国版・ヨーロッパ版ではデュアルSIMで、地域毎に対応バンドが分かれています。
インド版はほぼ中国版と同じで5G NSA n79非対応です。日本では手に入れる機会はまずないでしょうし、わざわざ買う必要もありません。
中国版の対応バンド:
- CDMA:BC0
- GSM:B2, 3, 5, 8
- WCDMA:B1, 2, 4, 5, 8, 9, 19
- LTE-FDD:B1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 12, 17, 18, 19, 20, 26
- LTE-TDD:34, 38, 39, 40, 41
- 5G NSA:N41, 78, 79
- 5G SA:N1, 3, 28A, 41, 78, 79
- MIMO:LTE:B1, 3, 39, 41; NR: N1, 3, 41, 78, 79
ヨーロッパ版の対応バンド:
- GSM : B2, 3, 5, 8
- WCDMA : B1, 2, 4, 5, 8, 9, 19
- LTE-FDD : B1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 12, 13, 17, 18, 19, 20, 25, 26, 28, 32, 66
- LTE-TDD : B38, 39, 40, 41
- 5G NSA : N1, 3, 5, 7, 8, 20, 28, 38, 40, 41, 66, 77 , 78
- 5G SA : N1, 3, 7, 28, 41, 78
- MIMO : LTE: B1, 3, 7, 38, 40, 41; 5G-NSA: N1, 3, 7, 38, 40, 41, 77, 78; 5G-SA: N1,3,7,41,78
北米版の対応バンド:
- GSM:B2, 3, 5, 8
- WCDMA:B1, 2, 4, 5, 8, 9, 19
- LTE-FDD:B1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 12, 13, 17, 18, 19, 20, 25, 26, 28, 30, 32, 66, 71
- LTE-TDD:B38, 39, 40, 41, 46, 48
- 5G NSA:N1, 2, 3, 5, 7, 8, 25, 28, 38, 40, 41, 48, 66, 71, 77, 78
- 5G SA:N1, 2, 3, 7, 25, 28, 41, 66, 71, 78
- 5G mmW NSA: n258, 260, 261
- MIMO:LTE: B1, 2, 4, 7, 25, 38, 66, 41, 48; 5G-NSA: N1, 2, 7, 25, 38, 41, 66, 77, 78 ; 5G-SA:N1, 2, 7, 25, 66, 41, 78
対応バンド的にはヨーロッパ版が一番多く掴めるのですが、実用面では中国版でも大きな問題は無いと思います。
中国版にはB28がないのでY! mobileやSoftBankといったSoftBank系の回線では一部掴めないバンドが出てきます。実際に使った印象では大きなデメリットにはならなさそうでしたが…。
LTE B28や5G n77に1~2万円以上プラスする価値があるかどうか、人によって悩みどころです。
北米版はアメリカによく行く人以外はわざわざ選ばなくても良さそうです。しかも北米版のみお値段据え置きでシングルSIMです。
実際に楽天モバイルとY! mobileで使ってみましたが特に問題なく使用でき、楽天モバイルはauパートナーエリアでもB18/B26でちゃんと掴んで使えました。
ColorOSでは日本のキャリアのVoLTE対応、OxygenOSでは非対応ですが非rootで有効化できます。
高速なWi-Fi 6対応
OnePlus 9 Proは高速で安定しているWi-Fi 6に対応しており、リンク速度は2401MbpsとMi 11などの1200Mbpsよりも高めでした。
NURO光とASUS RT-AX82Uの環境でスピードテストしたところ、無線であるにもかかわらずダウンロード速度703Mbps・アップロード速度728Mbpsと有線LAN並のスピードが出ました。
普段使いだとあまり違いを感じる場面が少ないと思いますが、大容量のアプリのインストール時などでは効果がはっきり分かります。
一応ステレオスピーカーだが配置は8Tと変わらず
OnePlus 9 Proはステレオスピーカーではありますが、片方は通話用のスピーカーを使う方式のままです。
USB Type-Cポートがあるほうのスピーカーのほうが若干音が大きくでるため、左右に同じスピーカーを配置しているMi 11などと比べると音のバランスが少し悪いです。
端末の向きを変えると自動的に左右のスピーカーが入れ替わるようになっています。
側面のボタン配置もこれまで通りで、右側には電源ボタンと、サイレントモードなどに切り替えられるアラートスライダーがあります。
側面フレームは金属製です。
左側面には音量ボタンがあります。
中国版にはColorOSが標準搭載
OnePlusスマートフォンの中国版にはこれまでHydrogenOSというOxygenOSを中国向けにしたバージョンが搭載されてきましたが、OnePlus 9 ProからはColorOSが搭載されるようになりました。
普通はこれほどまでにデザインや志向が違うOSを使えることはカスタムROM以外ではないですし、好みに合わせて使うOSを選べるのはある意味メリットかもしれません。
また、OPPOが国内展開していることもありColorOSは日本のキャリアのVoLTEにも標準対応しています。(ただし汎用的なプロファイルなのでCAなどは有効化されないようです)
個人的にはColorOSにはタスクキルやアプリとの相性の悪さで良い思い出がないのでさっさとOxygenOSを焼きましたが、一般的な人にとっては日本語対応でVoLTEも使えるColorOSのほうが使いやすい場合もあると思います。
ColorOSは中国向けに最適化されたバージョン…のはずですが、Googleサービスが普通に使える上に、PlayストアもAPK等でインストールすればPlayプロテクト認証されている状態で使用できます。
ジェスチャー操作も豊富に対応しています。
ColorOSには「高パフォーマンスモード」とやらがあるので、WQHD+・120Hzリフレッシュレートの状態でベンチマークをしてみました。
まずGeekBench 5ではシングルコア1121・マルチコア3431でした。
PCMark Work 2.0ではスコア11519と、Snapdragon 865のOnePlus 8 Proより低いスコアになってしまいました。
3DMarkのWild Lifeを40回連続実行した結果では、スコア5831→4278、温度は27℃→42℃ (15℃上昇)、バッテリーは34%消費となりました。
Xiaomi Mi 11と比べるとスロットリングが早めなようです。
高パフォーマンスモードとは何だったのか…。
ストレージ・メモリ性能については同じ個体なのにColorOSとOxygenOSでOSの処理が異なっているようで、全体的にOxygenOSのほうが高速な結果となります。
OxygenOSでの結果はXaiomi Mi 11よりも速く、私が持っている端末ではダントツの一位でした。
安心感のあるOxygenOS
Bootloader Unlockやroot化することなく、端末単体のローカルアップグレードで簡単にOxygenOSをインストールできるため、中国版を買ってもグローバル版と同じ使い勝手にできます。
OxygenOSを焼いてももちろんPlayプロテクト認証されている状態のままです。
WQHD+・120Hzリフレッシュレートの状態でのGeekBench 5のベンチマーク結果はシングルコア1125・マルチコア3695でした。
ColorOSと違って高パフォーマンスモードがないのに、OxygenOSのほうが性能を引き出せているようです。
PCMark Work 2.0では11891でした。
3DMark Wild Lifeを40回連続実行した結果では、スコア5811→3230、バッテリーは80%→61% (19%消費)、温度は17℃→42℃ (25℃上昇) でした。
性能が高い分ColorOSよりスロットリングが早く起こるようになり、スコアが下がるようです。
開発者向けオプションの「リフレッシュレートの表示」では60FPSか120FPSかしか分からないですが、/sys/devices/platform/soc/ae00000.qcom,mdss_mdp/drm/card0/sde-crtc-0/measured_fps
で現在のフレームレートが分かるので、500ms毎に記録させてみました。
※ちなみにDisplay FPS、AutoHzなどのアプリで出るフレームレートは不正確で、常に120FPS近く出ている表記になります。
原神をグラフィック設定最高、60FPS設定で一時間ほどプレイしたところ、ほぼ60FPS近くを維持できていました。
グラフが急に下がっているのはロード画面やムービーの開始時など画面の更新がない時です。
プレイ中のバッテリー消費は以下の通りで、32%ほど消費しました。
温度は最大で43.7℃まで上昇しており、背面はそこまで熱くならないのですが、熱伝導率が高い金属フレームは持てないほどにかなり熱くなってしまいます。
スロットリングがかかり温度が下がったあたりで、フレームレートも50~55FPS程度に下がっています。
Fnaticとの提携が解消されたことで、Fnaticモードはプロゲームモードに名称が変わっています。
ゲームモードではグラフィックスの改善や誤タッチ防止機能などが使えます。
OxygenOSではポケットモードやLINEなどを複数アカウントで使えるパラレルアプリ、タップして画面オンジェスチャーなどが使用できます。
「仕事とプライベートのバランス」では時間や接続しているWi-Fiを元に、仕事で使っているアプリからの通知だけを受けたり、逆にプライベートの時間は仕事関係のアプリはミュートにしたりすることができます。
ちなみに設定に「アカウントにログイン」というOnePlusアカウントにログインするのを促す項目が出るのですが、adb shell pm uninstall -k --user 0 com.oneplus.account
を実行すれば消せます。インド以外ではほぼ無意味ですしね…。
VoLTEはOxygenOSではデフォルト非対応
残念ながら、OxygenOSではColorOSと違ってデフォルトではVoLTEに非対応です。
※勘違いする人がたまにいますが、非対応というのは日本のキャリアに対して、という意味であって正式な販売地域ではVoLTE対応です。OnePlusを責めるのはお門違いです。
OnePlus 8Tと同じくFTMでPDCを使って強制的にVoLTEを有効化できますが、せっかくなのでColorOSに入っていたプロファイルを使ってVoLTEを有効化してみました。
この方法ではEfsToolsという非公式ツールを使用します。root化の必要はありません。
まず、
- OnePlusLogKit
- EngineerMode
- EfsTools (公式配布されている0.13だとSIM1しか設定できないので改変版をこちらからダウンロードしてください。ソースはこちら)
- ColorOSから取り出したファイル
- QPST (ドライバーをインストール済みなら不要、ドライバーが入らなければテストモード等にしてください)
をダウンロードしてください。
- OnePlusLogKitとEngineerModeをファイル管理アプリ等からインストールする
- 電話アプリで*#800#をダイヤルする
- FactoryModeを開き、Function Switch→VoLTE switchをONにして再起動する
- EfsToolsのZIPを展開する
- OnePlus9Pro-ColorOS-APAC.zipに入っている「mcfg_autoselect_by_uim」と、APACフォルダ内の中から自分が使っている回線の名前のフォルダを開いて「mcfg_sw.mbn」を取り出す (デュアルSIMの場合はそれぞれ別の名前に変えてください)
- EfsTools.exeと同じフォルダに5.で取り出したファイルを置く
- 電話アプリで*#801#をダイヤルする
- EngineerModeを開き、Rndis,diag switchをONにする
- 4. で展開したフォルダでコマンドプロンプトを開き、
./EfsTools.exe efsInfo
を実行する (ここでエラーが出た場合接続に失敗しています) ./EfsTools.exe writeFile -i mcfg_autoselect_by_uim -o /nv/item_files/mcfg/mcfg_autoselect_by_uim
./EfsTools.exe writeFile -i mcfg_autoselect_by_uim -o /nv/item_files/mcfg/mcfg_autoselect_by_uim -s 1
を一行ずつ実行する./EfsTools.exe uploadDirectory -i mcfg_sw_sbm.mbn -o / -v
./EfsTools.exe uploadDirectory -i mcfg_sw_rakuten.mbn -o / -s 1
を一行ずつ実行する (mcfg_sw_sbm.mbn、mcfg_sw_rakuten.mbnのところは5. で取り出したファイルに合わせてください。一行目がSIM1、二行目がSIM2です)- 再起動する
- SIMの設定を開き、VoLTEをオンにする
これでVoLTEを有効化できました。
OnePlusスマホのVoLTE有効化を簡単にするMagiskモジュールを作ってみた – AndroPlus
まとめ
- 綺麗なWQHD+・LTPOディスプレイ
- 120Hzリフレッシュレート + MEMC
- 最短29分で満充電の4500mAhバッテリー
- 超広角でも綺麗に撮影できる
- 他社同規格より高速なLPDDR5メモリ & UFS 3.1ストレージ
- オールブラック、指紋が付きにくく美しい
- OxygenOSとColorOS 2つのOSを楽しめる
- 写真で赤色が濃いめに出る傾向はほぼ変わらず
- 夜景での白飛び補正が弱め
- WQHD+ & 120Hz & S888でバッテリー消費は大きめ
- 発熱時に金属製フレームが熱くなる
- エッジディスプレイ (8 Proよりは緩やかに改善)
昔のような「ハイエンドキラー」ではなくなりましたが、立派なハイエンド機種として満足度は高いです。
カメラ性能への期待が高まりすぎてハードルを越えることはできませんでしたが、まだまだ出始めですし今後のソフトウェアアップデートで改善されていくと思います。
Mi 11といいSnapdragon 888搭載機種はどうもバッテリー消費が問題になるようですが、一日は持ちますし有線でも無線でも高速に充電できるのでそれほど大きな問題ではないと思います。
OnePlus 9 Proは京東やAliExpress、イタリアAmazon等で購入できます。
支払いはRevolutかWise (旧TransferWise)を使うと為替手数料がかなり低くなるのでおすすめです。