Xiaomi Mi 11 Lite 5G国内版のBootloader Unlockができたので、早速FeliCa・おサイフケータイをカスタムROMで動かしてみました。
焼けるGSIに制限あり
Xiaomi Mi 11 Lite 5G国内版 M2101K9RはFeliCa搭載でありながらも (比較的) 簡単にBootloader Unlockできます。
Xiaomi Mi 11 Lite 5G国内版レビュー。軽量159gにFeliCa搭載、4250mAhバッテリーでバランス良し – AndroPlus
カスタムROMを焼くとFeliCaが使えなくなるので日本版を買った意味が薄れてしまいますが、FeliCa関係のAPKをシステムイメージに追加する形で動作させられることを確認しました。
ただ、Mi 11 Lite 5Gでsystemパーティションとして割り当てられているサイズが小さいようで、3GBを超えるGSIだとFAILED (remote: 'Not enough space to resize partition')
と出て焼けないことがあります。
その場合はfastboot delete-logical-partition product_a
(またはproduct_b)を実行すると焼けるようになります。
今のところこちらのGSIリストにあるうち、AndyYan氏のLineageOS GSIが起動することは確認済みです。
なお、Mi 11 Lite 5G特有のカーネル側GPUドライバーの不具合により一度の起動ではXiaomiロゴから進めなくなる場合があります。電源ボタン長押しで強制再起動して2~3回起動し直せば起動することが多いです。
MagiskGapps (CoreまたはBasic)を使えば問題なくPlayストア等を使えるようになります。Playプロテクト認証がされていないと警告される場合は、このページに従って登録しましょう。
GSIを焼く方法
まずはGSIを焼きます。
GSIはこちらのGSIリストなどからダウンロードしてsystem.imgと名前を変更してください。(コマンドのほうのファイル名を変えても良いです)
FlokoROM v4 GSIをビルドしてみた。Mi 11 Lite 5G向けにパッチ追加済み – AndroPlus
- vbmeta.imgをダウンロードする (fastboot ROMに入っているもので大丈夫です)
- fastbootに入った後、
fastboot reboot fastboot
を実行する
→FASTBOOTDと書かれた画面になります。もし実行を忘れると、systemを焼いた時にFAILED (remote: 'Partition not found')
とエラーが出ます。 fastboot --disable-verity --disable-verification flash vbmeta vbmeta.img
を実行fastboot -w
でデータを初期化するfastboot flash system system.img
で焼く
起動しないGSIの場合仮文鎮化してしまうので、fastboot ROMを用意しておきましょう。
なお、GSIにはMi 11 Lite 5G用のパッチが完全には入っていないためインストール後に設定が必要です。
- 音の再生を修正:
Phh Treble Settings → Qualcomm features → Use alternate audio policy にチェック
Phh Treble Settings → Misc features → Disable audio effects にチェック - VoLTE有効化:
ims.apkをインストール
Phh Treble Settings → IMS features → Create IMS APN
Phh Treble Settings → IMS features → Request IMS network
Phh Treble Settings → IMS features → Force the presence of 4G Calling setting にチェック - 明るさの自動調整を修正:
Phh Treble Settings → Misc features → Force alternative backlight scale にチェック
FeliCa・おサイフケータイを動作させる方法
Mi 11 Lite 5G国内版の場合、FeliCa関係のファイルがほぼ全てvendorパーティションに置かれています。
GSIで弄るsystemには
- MobileFeliCaClient
- MobileFeliCaMenuMainApp
- MobileFeliCaSettingApp
- MobileFeliCaWebPluginBoot
- NQNfcNci
しか関連したファイルがないため、この5つさえあれば動きます。
こちらにdeodexしてカスタムROMでも動くようにしたものをアップロードしています。
NQNfcNciについては、こちらのようにビルド時に含めるようにしてください。
GSIの場合非Snapdragon SoC搭載機種向けに通常のNfcNciも残さないといけないですが、mount -o bindで空にしてしまえば問題ありません。
初期設定を済ませると、このようにおサイフケータイが使えるようになります。
おサイフケータイのサービス追加と、削除によりメモリ未利用に戻ることを確認できました。
Google PayでのiDやQUICPayでの支払いもできることを確認しています。
Magiskモジュールで動作させる方法
GSIでMagiskが使えない場合は、このコミットのように/init.environ.rcにexport PATH ~を追加すれば動くようになります。
FeliCa関係のAPKやVoLTEに必要なファイルをまとめたものはこちらにアップしているので、Magiskからインストールしてください。
インストールするとsystemを弄ることなく、FeliCa・おサイフケータイが使えるようになります。