Bluetoothイヤホン・コーデックの遅延を計測してみました。
aptX Adaptiveが最適解か
Androidスマホでの音楽再生といえば今や完全ワイヤレスイヤホンが主流となっていますが、Bluetoothを使う以上「遅延・音ずれ」の問題からは逃げられません。
- SBC
- AAC
- aptX
- aptX HD
- aptX Low Latency (aptX LL)
- aptX Adaptive
- LDAC
- LHDC
- LE Audio (LC3)
といったコーデック・技術がある中で遅延が最も小さいとされているのは「aptX LL」ではあるもののWi-Fiアンテナとの両立が難しく、別途トランスミッターを用意しないとスマホでは使えません。
使いやすさや音質との兼ね合いを考えると、現時点では「aptX Adaptive」がおそらく最適解でしょう。
実際にどれほど遅延に違いがあるのか、イヤホンやコーデック別で計測してみます。
計測方法
一般的なアプリでの遅延計測用としてSuperpowered Latency Testアプリを使用して、OpenSL ESでの遅延を計測します。
ゲームでの遅延計測にはデレステのタイミング調整を使います。
計測結果
計測結果はこちらです。
#10のaptX LLはトランスミッターでマイク穴が隠れてしまいSuperpoweredでの計測ができませんでした。
#11のLHDCは低遅延モードをオンにしています。
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端末名
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出力
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コーデック
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Superpowered(ms)
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デレステ
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デレステのタイミング値は人間の指の動きも入るためか、同じ38でもSuperpoweredでの計測結果は260~340msとかなりバラツキがあります。
前評判通り基準となるスピーカーの値にaptX LLがかなり近く、次いでaptX Adaptiveの遅延が小さめとなっています。
やはりAndroidスマホではaptX Adaptiveコーデック対応イヤホンを選ぶべきなようです。「遅延を気にするなら有線イヤホンを使うべきでは?」それは…そうなんですが…。
ちなみに、タッチ遅延についてはこちらのページに一覧を掲載しています。