vivo X200 Ultraを購入しました。
高い望遠カメラ性能
vivo X200 UltraはSnapdragon 8 Eliteを搭載しており、ZEISSとコラボした50MPメイン・50MP超広角・200MP望遠の3つのカメラを搭載しています。
メインと望遠はvivo X200 Proと同じセンサーであるものの、アルゴリズム等は改善されており超広角カメラもメインカメラと同じSONY LYT-818を採用することで画質が改善されています。
6,000mAhという大容量バッテリーを搭載し、ついにバイパス給電に近い機能も使えるようになりました。
このレビューは12GB+256GB版・PD2454_A_15.0.11.9.W10.V000L1で行っています。
中国では6499元 (税込 約13.4万円) ~で購入できます。
- 高い性能のSnapdragon 8 Elite
- 1700nitの明るいディスプレイ
- 200MP望遠カメラ搭載
- ワイヤレス充電対応6,000mAhバッテリー
- 優先的にダイレクト給電する機能を搭載
- USB 3.2 Gen 1ポートで映像出力対応
- IP69 & IP68防水防塵
- ゲーム時に発熱しやすい
- カメラの出っ張りが大きすぎる
- 写真の色の正確性に劣る場面がある
OS | Android 15 |
RAM | 12GB / 16GB LPDDR5X Ultra |
ストレージ | 256GB / 512GB / 1TB UFS 4.1 |
SoC | Snapdragon 8 Elite |
ディスプレイ | 6.82インチ 3168 x 1440 アスペクト比 19.8 : 9 120Hzリフレッシュレート AMOLED |
サイズ | 163.14 × 76.76 × 8.69mm |
重さ | 229g |
SIM | nano SIM + nano SIM |
リアカメラ | 50MP (SONY LYT-818 / IMX06C) 50MP (超広角 SONY LYT-818 / IMX06C) 200MP (望遠 Samsung S5KHP9) |
フロントカメラ | 50MP (Samsung S5KJN1) |
バッテリー | 6,000mAh |
USB端子 | USB Type-C (USB 3.2 Gen 1) |
バンド | 2G GSM: 850/900/1800/1900MHz; 3G WCDMA: B1/B2/B4/B5/B8/B6/B19; 4G TD-LTE: B34/B38/B39/B40/B41/B42/B43/B48; 4G FDD-LTE: B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B17/B18/B19/B20/B25/B26/B28/B66; 5G: n1/n2/n3/n5/n7/n8/n12/n18/n20/n25/n26/n28/n38/n40/n41/n48/n66/n77/n78/n79/n80/n81/n83/n84/n89 |
目次
説明書、保護ケースや充電ケーブル、充電器などが付属しています。
保護フィルムは最初から貼り付けられています。
充電器は100V地域では44W急速充電までに制限されるタイプです。
ディスプレイ:屋外でも見やすい
vivo X200 Ultraは6.82インチ 3168 x 1440解像度のディスプレイを搭載しています。
マイクロクアッドカーブで、表示エリアはフラットですが端の部分がわずかに曲面になっています。
エッジディスプレイのように端が反射して見にくくなることがなく、ジェスチャー操作時に突っかかりにくくなっています。
配列はダイヤモンドピクセルです。
明るさを最大にして全白画像を表示した状態で輝度をLX-1336Bで計測すると、最大1708nitに達しました。
日中の屋外でもかなり見やすいです。
明るさの度合いを示す単位で、高いほど明るいという意味です。
屋内では400~500nit程度、屋外では800~1000nit程度でないと見にくいとされています。
ちなみに、明るさの自動調整をオンにしないと最大値が制限される機種が多いです。
「カスタムの画面の明るさ」というコントラスト調整をすることで自動調整のチューニングができる機能が用意されています。
カスタマイズしても違いははっきりとは分かりませんでしたが、好みに合わせた調整をしてくれるのは良いですね。
リフレッシュレートは120Hz対応です。
内部的には90Hzにも対応しているものの、アプリ別には60Hzか120Hzかの2択しかありません。
タッチサンプリングレートをTouch Sample Rate Testerで計測すると、シングルタッチ・マルチタッチともにMovement Rateは平均300Hz程度でした。
WALT Latency Timerで計測したタッチ遅延は合計34.5msでした。
Widevine L1で、Amazonプライムビデオなどで高画質なストリーミング再生ができます。
超音波式の画面内指紋認証センサーを搭載しており、認証は高精度です。
OPPO Find X8 Ultraよりも画面下寄りに配置されています。
指をぐりぐりと押しつけるだけで素早く登録できて快適です。
背面:カメラの出っ張りが目立つ
vivo X200 Ultraの背面はさらっとしていて、指紋汚れなどが付きにくいです。
シルバーだと縦線が入ったデザインになっています。
重さは234.8gです。
シルバーは公称229gで他の色より軽めなのですが5.8gも違うということは、他の色だと公称232g + 5.8gで240g近くの重さになるのかもしれません。
OPPO Find X8 Ultraと比べるとカメラの出っ張りが若干大きく、背面と一体化していないことで出っ張っていることが目立つデザインになっており、重心は上側に偏っています。
指を引っかけやすいというメリットはあるものの、出っ張りの主張が強すぎなように感じます。
カメラ:200MP望遠カメラ搭載
vivo X200 Ultraは
- 50MP (1/1.28″、SONY LYT-818 / IMX06C)
- 50MP (1/1.28″、超広角 SONY LYT-818 / IMX06C)
- 200MP (1/1.4″、望遠 Samsung S5KHP9)
というトリプルカメラ構成で、すべてOIS 光学式手ぶれ補正に対応しています。
Ultraを冠していながら1インチセンサーを搭載しない、その代わり他社が半ば捨てている超広角に力を入れてメインと同じSONY LYT-818で統一するという独自色を出しています。
手持ち撮影した写真はこちらに保存しています。
倍率と焦点距離どちらで表示するか選べるようになっています。
デフォルトの倍率を1.5xにするオプションもありますが、その場合ボタンの表示は1.5x・3.7x・7.4x・10xとデフォルト以外も変更されてしまいます。
今回から右側面にカメラのコントロールボタンが追加されました。
タッチ操作に対応し、2回押してカメラアプリを開いたり、スワイプしてズーム倍率や露出調整をしたりできます。
ライバルのOPPO Find X8 Ultraではカメラ起動とズーム倍率調整しかできないので、この点ではvivoのほうが使い勝手が良いです。
200MP望遠カメラを搭載しているおかげで6.7x (230mm) でも細部があまり潰れず綺麗に撮影でき、肉眼だと黒い塊にしか見えない部分でもしっかり表現してくれます。
OPPO Find X8 Ultraと比較すると全体的に明るく撮れることが多く、シャープネスやシャドウの調整を積極的にしてくる印象です。
特に夜景では顕著で、実際は暗闇であっても明るい夕方に撮ったかのような明るさになります。
夜景らしさをアピールしたい場合は後から編集したほうが良さそうです。
望遠ではやや白っぽく、くすんだようになりがちな一方、OPPO Find X8 Ultraだと潰れてしまう網目模様がvivo X200 Ultraではあまり潰れていませんでした。
ラベル中央の文字は実際には赤色だったので、色の正確性はOPPO Find X8 Ultraのほうが優れているようです。
やや塗り絵気味になるところはvivo X200 Proから若干改善傾向にあります。
これ以上良くしようと思うとさらなる大型化をしないといけないのでしょうね…。
マクロモードではf/2.8~f/16までボケを調整できる機能があり、フォーカスも調整できます。
背景全体がボケたような撮影ができます。
スピーカー:ボーカルが目立つ
vivo X200 Ultraはステレオスピーカー搭載です。
上部にスピーカー穴があるタイプで、左右非対称です。
音の広がりは十分よくボーカル・中高音が目立つ一方、低音はやや弱くベースなどは少し聞こえにくいです。
OPPO Find X8 Ultraと比較するとやや音量が小さめです。
aw882xx_smartpaを搭載しています。
Bluetooth Codec Changerで対応コーデックを確認するとAAC / aptX / aptX HD / aptX Adaptive / LDAC / LHDCに対応していました。
LHDC V5対応イヤホンはメーカー縛りがなく、他社のものでも利用できます。
ポート:ようやくダイレクト給電対応
vivo X200 UltraはIP69 & IP68防水防塵で、多少の水濡れは問題ありません。
90W急速充電対応で、40Wワイヤレス充電も可能です。OPPO Find X8 Ultraの100W & 50W充電対応より10Wずつ小さいですが、実用面では大きな差はありません。
USB 3.2 Gen 1ポートで高速なデータ転送ができ、DisplayPort Alt Modeでの映像・音声出力にも対応しています。
ダイレクト ドライブ電源という、バッテリー充電を最低限にして直接給電する機能がついに搭載されました。
ゲーム時以外でも、設定やクイック設定から有効化できます。
バイパス充電と似た仕組みではありますが、バッテリーへの充電がゼロにならないどころか結構な充電スピードが出続けるので100%まで充電されていきます。
発熱を抑えられるなら別に充電してしまっても構わんのだろう、という考え方のようです。
対応バンドは
- 2G GSM: 850/900/1800/1900MHz;
- 3G WCDMA: B1/B2/B4/B5/B8/B6/B19;
- 4G TD-LTE: B34/B38/B39/B40/B41/B42/B43/B48;
- 4G FDD-LTE: B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B17/B18/B19/B20/B25/B26/B28/B66;
- 5G: n1/n2/n3/n5/n7/n8/n12/n18/n20/n25/n26/n28/n38/n40/n41/n48/n66/n77/n78/n79/n80/n81/n83/n84/n89
でY! mobileやSoftBank、LINEMO
電源ボタンや音量ボタンは右側面にあります。
左側面にはなにもありません。
性能:発熱で息切れしやすい
vivo X200 UltraはSnapdragon 8 Eliteを搭載しており、ピーク時の性能は高めです。
ただ現バージョンでは発熱制御が最適化されておらず、性能低下が早い場面があります。
Geekbench 6ではパッケージ名偽装版 (=メーカーの不正ブーストの影響を受けない) でシングルコア3034・マルチコア9343、通常版でシングルコア3036・マルチコア9402でした。
大きな差がないため、パッケージ名判定での性能制御は行っていないようです。
パッケージ名を偽装した3DMarkでのWild Life Extreme Stress Testではスコア6831→3546でした。
ピーク性能はSnapdragon 8 Elite搭載スマホの中でも高めなものの、性能が長持ちせず落ちやすい傾向にあります。
ドキュメント操作など普段使いでのパフォーマンスを計測するPCMark Work 3.0 (パッケージ名偽装版) ではスコア19554でした。
UFS 4.1ストレージ、LPDDR5X Ultraメモリを搭載しています。
CPDT Benchmarkで計測した結果では、ランダムリード・ライトはトップクラスの速度でした。
CPUの使用率が高い原神をパフォーマンスモード・最高画質・60FPS設定・ナタ (ムアラニでスキルを使って道なりに移動) で30分プレイしてScene 8で計測すると、平均60.9FPSで1FPSあたり79.97mWの消費電力でした。
バッテリー温度は最大42.5℃程度まで上昇しました。
原神は特別にチューニングしているのか、フレームレートはかなり安定しています。
原神では「ゲームスーパー解像度」でアップスケーリングしてくっきりとした画質でプレイすることもできます。
GPUの使用率が高い崩壊:スターレイルをパフォーマンスモード・最高画質・ピノコニー「黄金の刻」で黄泉の秘技を連打して30分プレイすると平均44.8FPSでした。
こちらはバッテリー温度が最大48.7℃にまで達しており、10分過ぎには40FPS以下に制限されガタガタとしたグラフになってしまっています。
最終的には30FPS近くまで低下していますし、放熱関係のチューニングがまだうまくいっていないようです。
まとめ
- 高い性能のSnapdragon 8 Elite
- 1700nitの明るいディスプレイ
- 200MP望遠カメラ搭載
- ワイヤレス充電対応6,000mAhバッテリー
- 優先的にダイレクト給電する機能を搭載
- USB 3.2 Gen 1ポートで映像出力対応
- IP69 & IP68防水防塵
- ゲーム時に発熱しやすい
- カメラの出っ張りが大きすぎる
- 写真の色の正確性に劣る場面がある
vivo X200 Ultraはvivo X200 Proから順当にアップグレードされており、塗り絵になりがちだったシチュエーションでもディテールを保った撮影がしやすくなりました。
OPPO Find X8 Ultraと比べると望遠や超広角カメラでは優れているものの、ZEISSナチュラルの状態でもとにかく明るく撮ろうとするのでその場の雰囲気そのままの写真を撮りにくい、というデメリットがあります。
念願のダイレクト給電に対応して長時間のゲームプレイがしやすくなった一方、Dimensity 9400のvivo X200 Proよりもゲーム性能が落ちているため、今後のアップデートで発熱制御が改善されることに期待です。
中国では6499元 (税込 約13.4万円) ~で購入できます。