OnePlus 13 中国版を購入しました。
低発熱でゲームプレイが快適
OnePlus 13はSnapdragon 8 Eliteを搭載しています。
8 Gen 3から大幅に性能がアップしつつも発熱がかなり抑えられており、原神や崩壊:スターレイルなど重たいゲームも余裕で60FPS貼り付きかつ40℃前半までの発熱でプレイできるほどです。
ディスプレイは4辺の端がわずかにカーブしたほぼフラットな形状に変わったため、エッジの「ジェスチャー操作で引っかからない」とフラットの「端が反射せず見やすい」メリットの良いところ取りをしています。
バッテリー容量も6,000mAhと大容量化しており、100W有線と50W無線充電に対応しています。
このレビューは16GB+512GB版・PJZ110_15.0.0.209(CN01)で行っています。
- 高い性能と低発熱を両立するSnapdragon 8 Elite
- ほぼフラットなディスプレイ
- 3x望遠カメラ搭載
- 50Wワイヤレス充電対応6,000mAhバッテリー
- USB 3.2 Gen 1ポートで映像出力対応
- IP68・IP69防水防塵
- ペリスコではテレマクロ撮影できない
- フレーム補間は一部ゲームのみ対応
OnePlus 13 | |
---|---|
OS | Android 15 |
RAM | 12GB/16GB/24GB LPDDR5X |
ストレージ | 256GB/512GB/1TB UFS 4.0 |
SoC | Snapdragon 8 Elite |
ディスプレイ | 6.82インチ QHD+(3168×1440) 120Hzリフレッシュレート AMOLED |
サイズ | 162.9mm x 76.5mm x 8.9mm(レザー)8.5mm(ガラス) |
重さ | 210g(レザー)213g(ガラス) |
SIM | nano SIM + nano SIM |
リアカメラ | 50MP (OIS / Sony LYT-808 IMX888) + 50MP (超広角 Samsung S5KJN1) + 50MP (OIS / 3x望遠 Sony LYT-600) |
フロントカメラ | 32MP |
バッテリー | 6000mAh |
USB端子 | USB Type-C (USB 3.2 Gen 1) |
バンド | 2G GSM:850/900/1800MHz 3G WCDMA:Bands 1/4/5/8 4G LTE FDD:1/3/4/5/7/8/18/19/20/26/28A/66 4G LTE TDD:Bands 34/38/39/40/41/42/48 5G:n1/n3/n5/n7/n8/n20/n28A/n38/n40/n41/n48/n77/n78/n66/n83A |
目次
説明書、保護ケースや充電ケーブル、充電器などが付属しています。
保護フィルムは最初から貼り付けられています。
充電器は100V地域では80W急速充電までに制限されているタイプです。
100W充電したければデュアルポート版の充電器を買わないといけません。
ディスプレイ:ほぼフラットで見やすい
OnePlus 13は6.82インチ QHD+ (3168×1440) 解像度のディスプレイを搭載しています。
従来のエッジディスプレイと異なり、4辺の端の部分だけがカーブ(マイクロクアッドカーブ)しているためほぼフラットで、表示領域の端が反射で見にくくなることがありません。
私としてはディスプレイは表示性能を最優先にすべきでデザイン性は二の次で良いと考えているのでエッジ否定派でしたが、これなら端が曲面になっていてジェスチャー操作しやすいという恩恵を受けつつ表示には大きな影響を及ぼさないため良いと思います。
他社もエッジディスプレイが失敗だったと気付いて次々とマイクロクアッドカーブやフラットへ変わっていますし、メリットがある部分を継承しつつ使い勝手が良いよう進化していくのは良いことです。
配列はダイヤモンドピクセルです。
明るさ自動調整オンでの全白画像表示時に輝度をLX-1336Bで計測すると、1147nitになりました。
日中の屋外でも見やすいです。
一瞬1300nitほどになる場面があったもののすぐ明るさが落ちたため、公称輝度の1600nitはピーク値であって長続きしないようです。
明るさの度合いを示す単位で、高いほど明るいという意味です。
屋内では400~500nit程度、屋外では800~1000nit程度でないと見にくいとされています。
ちなみに、明るさの自動調整をオンにしないと最大値が制限される機種が多いです。
リフレッシュレートは120Hz対応です。
アプリ毎にリフレッシュレート設定ができるようになっています。
タッチサンプリングレートをTouch Sample Rate Testerで計測すると、シングルタッチ・マルチタッチともにMovement Rateは平均125Hz程度でした。
画面をタッチしたときの感度の高さに関係しています。
この数値が大きいほど、タッチに素早く反応してくれることが多いです。
ただし実際にはタッチ遅延はそれだけでは決まらず、他の要因が影響して最終的なタッチ遅延は大きいこともあります。
目安として、画面のリフレッシュレートに対してMovement Rateが2倍程度なら普通、3倍を超えるなら大きめで、ゲーミングスマホなら5~6倍程度になることが多いです。
Widevine L1で、Amazonプライムビデオなどで高画質なストリーミング再生ができます。
背面:滑らかな手触り
背面はブルーアワー(蓝调时刻)版ではレザー調で、指紋汚れなどが付きにくいです。
マグネットタイプのワイヤレス充電器に対応しているものの、MagSafe的なスマホ側に磁石が埋め込まれているものではないようです。
背面に金属を近づけてもくっつきませんでした。
BabySkinという肌に優しいレザーで、きめ細やかで滑らかな手触りです。
重さは210.4gです。
カメラ:テレマクロ廃止
OnePlus 13は
- 50MP (OIS / Sony LYT-808 IMX888)
- 50MP (超広角 Samsung S5KJN1)
- 50MP (OIS / 3x望遠 Sony LYT-600)
というトリプルカメラ構成です。
手持ち撮影した写真はこちらに保存しています。
焦点距離を28mm・35mm・85mmで簡単に切り替えられるボタンを表示させたり、デフォルトの焦点距離を変えたりできます。
残念ながらペリスコープ望遠レンズの最短撮影距離がOnePlus 12から変更されてしまい、テレマクロ撮影ができなくなってしまいました。
ペリスコープ望遠レンズでは35cmほど離れていないとピントが合いません。
一応マクロモードならメインカメラのデジタルズームを使って撮影はできるものの、ペリスコープ望遠レンズでの撮影に比べるとノイズが目立ちやすいです。
近くのものを撮影するとき以外はちゃんとペリスコープ望遠レンズで撮影でき、6倍ズーム (146mm) 時でも綺麗に撮れます。
比較的見たままの色合いで撮影しやすいです。
夜景撮影ではあまり明るくなりすぎない程度に、肉眼よりは明るく撮影できます。
メインカメラ以外だと暗く映るため、夜景撮影は1~2倍ズームが基本と考えたほうが良さそうです。
通常の写真モードでは最大120倍までズームできるものの、シャッタースピードなどを細かく調整できるマスターモードでは10倍までに制限されます。
ギリギリ月を映せるぐらいのズームです。
スピーカー:ボーカルが前に出てきやすい
OnePlus 13はステレオスピーカー搭載です。
通話用スピーカーと兼用タイプで、左右非対称です。
上部側面にあるのはスピーカー用の穴ではありません。
ボーカルが前に出てきやすいように感じられ、どちらかというと低音がやや強めで聞こえやすいです。
Dolby Atmosではなく独自のチューニングになっているようです。
Holo Audioという空間オーディオ技術もスピーカー・イヤホンどちらでも利用できるようになっています。
サラウンド感が良くなり、臨場感が高まります。
Bluetooth Codec Changerで対応コーデックを確認するとAAC / aptX / aptX HD / aptX Adaptive / LDAC / LHDCに対応していました。
LHDCが2つあるのは旧規格とLHDC 5.0のことだと思います。
LHDC V5対応イヤホンであれば、メーカー制限をされることなくBaseus Bowie M2s ProのようなOPPOグループ外の製品も使えます。
ポート:100W有線&50Wワイヤレス充電対応
OnePlus 13はIP68・IP69防水防塵で、多少の水濡れは問題ありません。
USB 3.2 Gen 1ポートで高速なデータ転送ができ、DisplayPort Alt Modeでの映像・音声出力にも対応しています。
100W急速充電対応で、50Wワイヤレス充電も可能です。
公式マグネット充電器が販売されているものの、充電器側にマグネットが内蔵されておりOnePlus 13側には内蔵されていないようです。
ワイヤレス充電器が手元にないので、Qi2対応充電器なども使えるものなのか後ほど試してみようと思います。
対応バンドは
- 2G GSM:850/900/1800MHz
- 3G WCDMA:Bands 1/4/5/8
- 4G LTE FDD:1/3/4/5/7/8/18/19/20/26/28A/66
- 4G LTE TDD:Bands 34/38/39/40/41/42/48
- 5G:n1/n3/n5/n7/n8/n20/n28A/n38/n40/n41/n48/n77/n78/n66/n83A
でY! mobileやSoftBank、LINEMOといったSoftBank系の回線はもちろん楽天モバイルでもauパートナーエリア含め利用可能で、ahamoなどのdocomo回線でも概ね問題ないでしょう。
VoLTE通話も可能です。
電源ボタンや音量ボタンは右側面にあります。
サイレントモードなどを素早く切り替えられるアラートスライダーが左側面にあります。
性能:余裕の低発熱
OnePlus 13はSnapdragon 8 Eliteを搭載しており、重たいゲームでもスムーズな動作が可能です。
Snapdragon 8 Gen 3よりも余裕があるためか省電力・低発熱で、快適にプレイできます。
Geekbench 6ではパッケージ名偽装版 (=メーカーの不正ブーストの影響を受けない) でシングルコア1107・マルチコア4875、通常版でシングルコア3125・マルチコア9460でした。
特にシングルコアで大きな差が出ているため、パッケージ名判定での性能制御を行っているようです。
MediaTek Dimensity 9400を搭載したvivo X200 Proの通常版スコアがシングルコア2675・マルチコア8163なので、通常版比較だとSnapdragon 8 Eliteのほうが大きく上回っていることになります。
ゲーム・ベンチマークアプリだと判定されたアプリ以外では温度制御がキツく、偽装版でのベンチマーク中に「電話の温度が高すぎます」と出て強制終了されることがありました。
ゲームモードに追加すると緩和されるため、ゲーム以外で高めの性能を発揮してほしいアプリがあればゲームモードに追加すると良いと思います。
AnTuTuをはじめとする有名ベンチマークアプリをパッケージ名で判別して、ベンチマーク中だけスコアをよく見せかけるため熱制御を緩めたり高クロックに固定したりとチート行為をするメーカーが続出しています。
通常のアプリ使用時とは異なる挙動であるため、「ベンチマークは良いのに他のアプリの動きは大して良くない」ということが起こります。
メーカー毎にブーストの挙動が違うので、ブーストされた結果で比較しても何の意味もありません。
そのためパッケージ名を変更して一般アプリに偽装し、ブーストされていない正しいスコアを出すことが重要です。
こちらの記事で詳しく解説しています。
背景ぼかしやテキスト処理などで使われる、CPUの処理性能がどれほどあるかを数値化するベンチマークです。
普段使いの軽い作業にはシングルコア、重たいゲームなどにはマルチコアの性能が重要です。
シングルコアで1200、マルチコアで3000以上なら大抵快適に使えるでしょう。
ベンチマーク結果はこちらの記事にまとめています。
パッケージ名を偽装した3DMarkでのWild Life Extreme Stress Testではスコア6790→4203でした。
Snapdragon 8 Gen 3はもちろん、MediaTek Dimensity 9400をも超える性能です。
発熱したあとの最低スコアでも上回っていますし、MediaTekとの性能競争は今のところQualcommが一歩リードしていると言えます。
Wild Life ExtremeはVulkan APIを利用し、3840×2160解像度のグラフィックでGPU性能を数値化するベンチマークです。
スコアが高いほどゲームなどで滑らかな3D表示が可能で、Stability (安定度) が高いと高い性能を長時間維持できるという意味になります。
あくまでもVulkan API使用時の汎用的な簡易指標でしかないため、人気ゲームがほぼVulkan APIを使っていないことを考えるとスコアはあまり役に立たず、GPU使用時の発熱具合の確認が主となります。
Vulkanで性能が出るならOpenGLでも高い性能だろう、発熱しやすいなら実ゲームではFPS維持が難しいだろうといった推測しかできません。
ドキュメント操作など普段使いでのパフォーマンスを計測するPCMark Work 3.0 (パッケージ名偽装版) ではスコア15819でした。
ウェブの閲覧、画像・動画の編集などでの処理性能がどれほどあるかを数値化するベンチマークです。
高いほど高速な処理ができますがバッテリー消費とのバランスも重要なので、スコアが低めだからといって悪いとは限りません。
8000以上あれば十分です。
UFS 4.0ストレージ、LPDDR5Xメモリを搭載しています。
CPDT Benchmarkで計測した結果では、リード・ライト共にトップクラスの速度でした。
シーケンシャルリード・ライトは大きなファイルのコピー時や動画エンコード・デコード時などに影響する読み書き速度です。
ランダムリード・ライトは細かなファイルの読み書き速度で、アプリ・ゲーム使用時はこちらの速度が重要です。
CPUの使用率が高い原神をパフォーマンスモード・最高画質・60FPS設定・ナタ (ムアラニでスキルを使って道なりに移動) でプレイしてScene 8で計測すると、平均60FPSで1FPSあたり78.33mWの消費電力でした。
バッテリー温度は最大34.6℃程度まで上昇しました。
vivo X200 Proと同じくらいの消費電力ながらも発熱が抑えられており、長時間快適にプレイできるチューニングになっているようです。
1FPSあたりの消費電力が低いほうが電力効率が良いと言えます。
電力効率が良いとバッテリー消費が少なく、悪いと消費が激しくなってしまいます。
ゲームで電力効率が悪いスマホは他のアプリでもバッテリー消費が大きい傾向にあるため、バッテリーの減りが早いと感じることが多いです。
平均FPS (フレームレート) は、どれほど滑らかな表示を維持できているかを示し、高いほど良いです。
(細かく言うと平均FPSが高く、なおかつ「ジャンク」というちらつきが少ないほど体感の滑らかさが良くなります)
GPUの使用率が高い崩壊:スターレイルをパフォーマンスモード・最高画質・ピノコニー「黄金の刻」で黄泉の秘技を連打して15分プレイすると平均59.3FPSでした。
負荷が高いにもかかわらずバッテリー温度は41℃までの上昇で、FPSもかなり安定しています。
OS:フレーム補間なども可能
原神など一部のゲームではフレーム補間・アップスケーリング・Hyper HDRを使えます。
残念ながら過去モデルで使えていた崩壊:スターレイルは対象外になっていました。
また、Bootloader UnlockするとDRMが働くのか原神を含めすべてのアプリで使えなくなってしまいます。
原神専用の機能として「AI Lab」が用意されており、アイテムに近づくだけで自動採取してくれたり、キャラが拘束されたときに自動解除してくれたりします。
ゲーム別のAdreno GPU設定はどのゲームでも調整できます。
MSAAなど細かな描画周りの調整が可能です。
スクリーンショット撮影はジェスチャー操作でできるほか、ステータスバーとナビバーをスクリーンショットに含めないようにしたり、撮影後の通知を出さないようにしたりできます。
細かい気配りがされていて良いですね。
以前のColorOSだと自動入力サービスの選択画面が隠されていましたが、ColorOS 15ではアプリの設定からちゃんと開けるようになっています。
アプリクローン機能ではすべてのアプリを複製できるようになっています。
ちなみに当初のバージョンではTermuxなどが起動できない不具合があったものの、PJZ110_15.0.0.209(CN01)アップデートにて修正されました。
まとめ
- 高い性能と低発熱を両立するSnapdragon 8 Elite
- ほぼフラットなディスプレイ
- 3x望遠カメラ搭載
- 50Wワイヤレス充電対応6,000mAhバッテリー
- USB 3.2 Gen 1ポートで映像出力対応
- IP68・IP69防水防塵
- ペリスコではテレマクロ撮影できない
- フレーム補間は一部ゲームのみ対応
Snapdragon 8 Eliteのおかげで重たいゲームも快適にプレイでき、発熱も消費電力も小さめで6,000mAhという大容量バッテリーと相まって長時間プレイしやすいです。
ほぼフラットなマイクロクアッドカーブディスプレイで映像を邪魔するものがなく、美しい表示でゲームも動画も楽しめます。
ペリスコープ望遠レンズでのテレマクロ撮影がしにくくなったところは残念ですが、最高峰のカメラ性能を求めるならOPPO Find X8 Proを買ってくれ、ということなのかもしれません。
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