Lenovo AI Tab LEGION Y700 Wujiを購入しました。
高性能で5G対応のOLEDタブレット
Lenovo AI Tab LEGION Y700 Wuji (別名:拯救者Y700无极、Y700 無極、Y700 Infinite) は選別版であるSnapdragon 8 Elite Gen 5 Leading Versionを搭載した高性能なコンパクトタブレットです。
ついにOLEDディスプレイを搭載するようになり、5G・GPS位置情報取得にも対応。
屋外でも使いやすいハイエンドタブレットとなりました。
このレビューは12GB+256GB版・TB324ZC_CN_OPEN_USER_Q00029.0_A16_ZUXOS_2.0.10.187_ST_260822で行っています。
- 高い性能の選別版Snapdragon 8 Elite Gen 5
- 高解像度な165Hz OLEDディスプレイ
- 5Gモバイルデータ・GPS位置情報取得に対応
- 高いストレージ・メモリ性能
- 持ちやすいコンパクトサイズ
- デュアルUSB Type-Cポート
- バイパス充電対応7470mAhバッテリー
- ゲーム性能優先なので熱くなりやすい
- オーディオレイテンシーは改善されず
- eSIMは中国専用
| 項目 | Lenovo AI Tab LEGION Y700 Wuji (TB324ZC) |
|---|---|
| OS | Android 16 |
| RAM | 12GB / 16GB / 24GB LPDDR5T |
| ストレージ | 256GB / 512GB / 1TB UFS 4.1 Pro |
| SoC | Snapdragon 8 Elite Gen 5 Leading Version |
| ディスプレイ | 8.4インチ 2560 x 1600 アスペクト比 16:10 165Hzリフレッシュレート OLED |
| 重さ | 298g |
| SIM | nano SIM (+ 中国専用内蔵eSIM) |
| リアカメラ | 50MP |
| フロントカメラ | 8MP |
| バッテリー | 7470mAh |
| USB端子 | USB Type-C ×2 (USB 3.2 Gen 2) |
| バンド | バンド非公開 5G NR: n79対応 |

説明書、保護ケースや充電ケーブル、充電器などが付属しています。
保護フィルムは最初から貼り付けられています。

透明ケースが付いているため、別途ケースを買わなくて済みます。

充電器は100Vでも68W出力できます。

ディスプレイ:屋外でも見やすい
Lenovo AI Tab LEGION Y700 Wujiは8.4インチ2560 x 1600解像度のディスプレイを搭載しています。
Lenovo Legion Tab (8.8″, 5)・Y700 Gen 5と比べて一回り小さいサイズ感で、持ちやすいです。

配列はRGB Deltaです。

明るさを最大にして全白画像を表示した状態で輝度をLX-1336Bで計測すると、最大1146nitに達しました。
日中の屋外でも見やすいです。

明るさの度合いを示す単位で、高いほど明るいという意味です。
屋内では400~500nit程度、屋外では800~1000nit程度でないと見にくいとされています。
ちなみに、明るさの自動調整をオンにしないと最大値が制限される機種が多いです。
リフレッシュレートは165Hz対応です。
アプリ個別に設定できるようになっています。

タッチサンプリングレートをTouch Sample Rate Testerで計測すると、シングルタッチ・マルチタッチともにMovement Rateは平均390Hz程度でした。

画面をタッチしたときの感度の高さに関係しています。
この数値が大きいほど、タッチに素早く反応してくれることが多いです。
ただし実際にはタッチ遅延はそれだけでは決まらず、他の要因が影響して最終的なタッチ遅延は大きいこともあります。
目安として、画面のリフレッシュレートに対してMovement Rateが2倍程度なら普通、3倍を超えるなら高めで、ゲーミングスマホなら5~6倍程度になることが多いです。
WALT Latency Timerで計測したタッチ遅延は合計38.3msでした。
OLEDになってもあまり大きな改善はされていないようです。

画面をタッチしたときに反応してくれるまでの時間です。
この数値が小さいほど、素早く反応するということです。
ゲーミングスマホでは25msほど、通常のスマホでは30~40ms前半が一般的です。
Widevine L1で、Amazonプライムビデオなどで高画質なストリーミング再生ができます。

背面:カメラの出っ張りは控えめ
背面はツートンカラーですが触り心地は変わらずさらっとしていて、ロゴの文字の部分だけ違う素材で少し突っかかりがあります。
カメラは50MPで、出っ張りは最小限に抑えられています。

重さは304.3gです。

スピーカー:中高音・ボーカルが強め
Lenovo AI Tab LEGION Y700 Wujiはステレオスピーカー搭載です。
音量はしっかり出ていて低音もある程度聞こえやすく、ボーカルが前に出てきやすい印象です。

WALT Latency Timerでオーディオレイテンシーを計測するとDolby Atmos (ゲームサウンドエフェクト)オン時で172.2ms、オフにしても136.5msでした。
格安タブレット並に遅延しているので音ゲーをよくプレイする方だと違和感があるかもしれません。

Bluetooth Codec Changerで対応コーデックを確認するとAAC / aptX / aptX HD / aptX Adaptive / LDACに対応していました。

ポート:2つのUSB-Cで使いやすい
Lenovo AI Tab LEGION Y700 WujiはUSB Type-Cポートを2つ搭載しています。
長辺側はUSB 3.2 Gen 2のため高速なデータ転送ができ、DisplayPort Alt Modeでの映像・音声出力にも対応しています。

80%までで充電をストップさせるオプションや40~60%で維持させるオプションなど、バッテリー寿命を延ばせる機能が用意されています。

バイパス充電は残量に応じて自動でオンにするか手動でオンにするか選べます。
バッテリーを充電せずにシステムに直接給電できるので、負荷や発熱を抑えられます。

Y700シリーズとしては初めて5Gモバイルデータ通信に対応。
対応バンドは不明ですが、Y! mobileやSoftBank、LINEMOといったSoftBank系やau系の回線などで通信できることは確認できました。
少なくとも4G B3・B41、5G n41・n77には繋がっています。

VoLTE通話も問題ありません。
Lenovo AI Tab LEGION Y700 WujiはeSIMにも対応しているのですが、残念ながら専用の契約でしか使えない仕様です。
nano SIMを1枚しか挿せず、デュアルSIMで使えません。

中国版であるにもかかわらず、6GHzが制限されていないのでグローバル版と同じように使えます。
Wi-Fi 7で6GHz帯を使ったアクセスポイントでは、リンク速度3459Mbpsほどで接続できました。

GPS位置情報取得に対応しており、素早く測位できます。
Pokemon GOなどの位置情報ゲームも問題なくプレイできます。

加速度、近接、ジャイロスコープなどのセンサーを搭載しています。

電源ボタンや音量ボタンはカメラ近くにあります。

性能:安定したFPSと引き換えの発熱
Lenovo AI Tab LEGION Y700 WujiはSnapdragon 8 Elite Gen 5 Leading Versionを搭載しており、選別版でオーバークロックされているため高い性能を発揮します。
Geekbench 7ではパッケージ名偽装版 (=メーカーの不正ブーストの影響を受けない) でシングルコア3056・マルチコア10799、通常版でシングルコア3071・マルチコア10750でした。
大きな差がないため、パッケージ名判定での性能制御は行っていないようです。

AnTuTuをはじめとする有名ベンチマークアプリをパッケージ名で判別して、ベンチマーク中だけスコアをよく見せかけるため熱制御を緩めたり高クロックに固定したりとチート行為をするメーカーが続出しています。
通常のアプリ使用時とは異なる挙動であるため、「ベンチマークは良いのに他のアプリの動きは大して良くない」ということが起こります。
メーカー毎にブーストの挙動が違うので、ブーストされた結果で比較しても何の意味もありません。
そのためパッケージ名を変更して一般アプリに偽装し、ブーストされていない正しいスコアを出すことが重要です。
こちらの記事で詳しく解説しています。
背景ぼかしやテキスト処理などで使われる、CPUの処理性能がどれほどあるかを数値化するベンチマークです。
普段使いの軽い作業にはシングルコア、重たいゲームなどにはマルチコアの性能が重要です。
ベンチマーク結果はこちらの記事にまとめています。
パッケージ名を偽装した3DMarkでのWild Life Extreme Stress Testではスコア7328→4458でした。

Wild Life ExtremeはVulkan APIを利用し、3840×2160解像度のグラフィックでGPU性能を数値化するベンチマークです。
スコアが高いほどゲームなどで滑らかな3D表示が可能で、Stability (安定度) が高いと高い性能を長時間維持できるという意味になります。
あくまでもVulkan API使用時の汎用的な簡易指標でしかないため、これ一つでゲーム性能が決まるわけではありません。
ドキュメント操作など普段使いでのパフォーマンスを計測するPCMark Work 3.0 (パッケージ名偽装版) ではスコア21275でした。
必要十分なスコアを大幅に上回るスコアで、ゲーム以外のアプリでも高い性能を発揮し続ける特性のようです。
中ぐらいの性能を出すだけでいい作業でも全力でやろうとするようなイメージで、必要以上に消費電力や発熱が増える原因になります。

ウェブの閲覧、画像・動画の編集などでの処理性能がどれほどあるかを数値化するベンチマークです。
高いほど高速な処理ができますがバッテリー消費とのバランスも重要なので、スコアが低めだからといって悪いとは限りません。
10000以上あれば十分です。
UFS 4.1 Proストレージ、LPDDR5Tメモリを搭載しています。
CPDT Benchmarkで計測した結果では、特にシーケンシャル性能とメモリ帯域は最上位クラスの速度でした。

テストファイルを8GBに上げてみても、SLCキャッシュ切れによる失速が起きておらず優秀な結果です。
ただ4KBランダムリードだけは普通のスピードでした。(1GB時はばらつきが±98%と大きめで、8GB時の値のほうが素の性能に近いようです)
ゲームのロード時間のような大容量・連続読み込みでは強く、アプリ起動や細かいファイルアクセスが多い場面では他社とあまり差が無い、という感じです。

シーケンシャルリード・ライトは大きなファイルのコピー時や動画エンコード・デコード時などに影響する読み書き速度です。
ランダムリード・ライトは細かなファイルの読み書き速度で、アプリ・ゲーム使用時はこちらの速度が重要です。
CPUの使用率が高い原神をパフォーマンスモード・すべての画質オプションを最高に設定・60FPS設定にした状態でナド・クライにて30分プレイしてSceneで計測すると、平均60FPSで1FPSあたり76.83mWの消費電力でした。
バッテリー温度は最大40.1℃程度まで上昇しました。

1FPSあたりの消費電力が低いほうが電力効率が良いと言えます。
電力効率が良いとバッテリー消費が少なく、悪いと消費が激しくなってしまいます。
ゲームで電力効率が悪いスマホは他のアプリでもバッテリー消費が大きい傾向にあるため、バッテリーの減りが早いと感じることが多いです。
平均FPS (フレームレート) は、どれほど滑らかな表示を維持できているかを示し、高いほど良いです。
(細かく言うと平均FPSが高く、なおかつ「ジャンク」というちらつきが少ないほど体感の滑らかさが良くなります)
GPUの使用率が高い崩壊:スターレイルをパフォーマンスモード・画質オプションすべて最高設定・60FPS設定・ピノコニー「黄金の刻」で黄泉の秘技を連打して30分プレイすると平均57.7FPSで1FPSあたり153.73mWの消費電力でした。
SoC温度は平均77℃、バッテリー温度は50.3℃と危険な水準にまで近づいており、電力効率の悪さが目立ちます。
フレームレートが安定しているのは良いですがここまで熱いと持ちにくくなるので、画質は少し落とした方が良いでしょう。

ゲームモードではタップ感度やジェスチャー操作の無効化、ゲームサウンドエフェクトなどのオプションがあります。
ゲームサウンドエフェクトをオンにすると遅延が少し増える代わりに、音の広がりや迫力が増します。

AIコンボはマクロのことで、特段AI要素はありません。
タップ操作を記録し、フローティングボタンを押せば再現されます。
実効速度や回数なども設定できるので、繰り返しの作業を自動化するのに便利です。

原神では超解像・フレーム補間ができ、120FPSでプレイできます。

ADBで日本語化可能
Lenovo AI Tab LEGION Y700 Wujiは中国版のため初期状態では英語か中国語しか選べず、ADBコマンドで日本語化しないといけません。
手順はY700 Gen 4とほぼ一緒ですが、CtsPreconditions.apkのインストールは不要です。
こちらの手順を参考にadb shell settings put system system_locales ja-JPを実行してください。

ただ、Playプロテクト認定・Basic integrityを通っていないため、一部アプリはインストールできません。
まとめ
Lenovo AI Tab LEGION Y700 Wujiは8.4インチの小さめなボディに8 Elite Gen 5 Leading Versionや5G・GPS、165Hz対応OLEDディスプレイを詰め込んだゲーミングタブレットです。
屋外でも使いやすいですし、位置情報ゲームをプレイする方やナビ用途で使いたい方におすすめです。
Playプロテクト認定すら通っていないあたり日本発売どころかグローバル版発売の可能性も低そうな感じですが、今後の展開に期待です。

