realme GT7 Pro Racing Editionを購入しました。
安価な8 Eliteスマホ
realme GT7 Pro Racing EditionはSnapdragon 8 Eliteを搭載し高性能でありつつも、税込 約6.7万円という安さを実現したコスパスマホです。
バッテリー容量は6,500mAhと大容量で、バイパス充電に対応しているため負荷を抑えつつゲームをプレイし続けられます。
GPUフレーム補間も可能となっており、原神では120FPSプレイやアップスケーリングができます。
- 高い性能と省電力を両立するSnapdragon 8 Elite
- 実測1587nitの明るいディスプレイ
- GPUフレーム補間に対応
- バイパス充電対応6,500mAhバッテリー
- IP69 & IP68防水防塵
- カメラ性能は価格相応
モデル | realme GT7 Pro Racing Edition |
SoC | Snapdragon 8 Elite |
OS | Android 15 |
RAM | 12/16GB LPDDR5X |
ストレージ | 256/512GB UFS 4.1 |
ディスプレイ | 6.78インチ 2780 x 1264 アスペクト比 19.79:9 120Hz OLED |
リアカメラ | 5000万画素 メインカメラ (Sony IMX896, 1/1.56″, 24mm, f/1.8) 800万画素 超広角カメラ (16mm, FOV 112°, f/2.2) |
フロントカメラ | 1600 万画素 (FOV:82.3°, f/2.45) |
バッテリー | 6500mAh |
サイズ | 162.45 x 76.89 x 8.55mm |
重さ | 約218g |
SIM | デュアル Nano SIM |
バンド | GSM: 850/900/1800 WCDMA: Bands 1/4/5/6/8/19 FDD-LTE: Bands 1/3/4/5/8/18/19/20/26/28A/66 TD-LTE: Bands 34/38/39/40/41 5G NR: n1/3/5/8/20/28A/38/40/41/66/77/78 |
USB端子 | Type-C |
目次
説明書、保護ケースや充電ケーブル、充電器などが付属しています。
保護フィルムは最初から貼り付けられています。
充電器は100V地域では80W急速充電までに制限されるタイプです。
ディスプレイ:屋外でも見やすい
realme GT7 Pro Racing Editionは6.78インチ 2780 x 1264解像度のディスプレイを搭載しています。
マイクロクアッドカーブディスプレイで、表示エリアはフラットですが端の部分がわずかに曲面になっています。
画面の端が見にくくならず、ジェスチャー操作での指の引っかかりもないというエッジとフラットの良いところ取りをしています。
配列はダイヤモンドピクセルです。
明るさを最大にして全白画像を表示した状態で輝度をLX-1336Bで計測すると、最大1587nitに達しました。
宣伝通り1600nit近くの輝度で、日中の屋外でもかなり見やすいです。
明るさの度合いを示す単位で、高いほど明るいという意味です。
屋内では400~500nit程度、屋外では800~1000nit程度でないと見にくいとされています。
ちなみに、明るさの自動調整をオンにしないと最大値が制限される機種が多いです。
realmeを含む中華スマホはピーク輝度をアピールするだけで実用的な明るさはそれほどでもない、というパターンが多かったものの、さすがにだましきれなくなったのか最近は全白輝度も重視されるようになってきています。
realme GT7 Pro Racing Editionではさらに明るさを手動で最大化できるオプションや、逆に明るさの最低値をもっと低くできるオプションも用意されたため、好みに合わせて調整しやすくなりました。
日光に当たっていない状態でも明るさ最大で992nitになり、HDR動画再生時では1588nitで明るい映像を見られます。
キーボードの位置を上に上げたり、左右のジェスチャーを無効にしたりするオプションがあり、誤操作を防いでくれます。
リフレッシュレートは120Hz対応です。
アプリ別に60・90・120Hzに設定できます。
タッチサンプリングレートをTouch Sample Rate Testerで計測すると、シングルタッチ・マルチタッチともにMovement Rateは平均370Hz程度でした。
画面をタッチしたときの感度の高さに関係しています。
この数値が大きいほど、タッチに素早く反応してくれることが多いです。
ただし実際にはタッチ遅延はそれだけでは決まらず、他の要因が影響して最終的なタッチ遅延は大きいこともあります。
目安として、画面のリフレッシュレートに対してMovement Rateが2倍程度なら普通、3倍を超えるなら高めで、ゲーミングスマホなら5~6倍程度になることが多いです。
WALT Latency Timerで計測したタッチ遅延は合計34.4msでした。
画面をタッチしたときに反応してくれるまでの時間です。
この数値が小さいほど、素早く反応するということです。
ゲーミングスマホでは25msほど、通常のスマホでは30~40ms前半が一般的です。
Widevine L1で、Amazonプライムビデオなどで高画質なストリーミング再生ができます。
背面:チタン風でデザイン良し
背面はさらっとしていて指紋汚れなどが付きにくいです。
チタニウムカラーではチタン風のデザインになっており、廉価モデルでありつつも安っぽさがありません。
フレームもメタルで高級感があります。
カメラ周りは光の反射で銅のような色合いに輝きます。
重さは219.5gです。
カメラ:そこそこ
realme GT7 Pro Racing Editionは50MP + 8MPのデュアルカメラ構成です。
実質的には50MPメインカメラ一つしか搭載していないようなもので、コストダウンのためには仕方がありません。
廉価モデルとはいえOIS 光学式手ぶれ補正は搭載しているので、十分綺麗にブレなく撮影できます。
夜景モードでは肉眼より少し明るめに撮影できるものの、全体的に暗い雰囲気で細部は潰れています。
スピーカー:ボーカル寄り
realme GT7 Pro Racing Editionはステレオスピーカー搭載です。
通話用と兼用タイプで、左右非対称です。
スピーカーの低音はやや控えめで、どちらかというとボーカルのほうが目立つ印象です。
スピーカー時はORealityというサウンド効果が自動で適用され、オフにはできません。
Bluetooth Codec Changerで対応コーデックを確認するとAAC / aptX / aptX HD / aptX Adaptive / LDAC / LHDCに対応していました。
LHDC 5.0対応イヤホンであればOPPOグループ以外のイヤホンでもLHDCコーデックで接続できます。
ポート:廉価ながらIP68 & 69防水防塵
realme GT7 Pro Racing EditionはIP68 & IP69防水防塵で、多少の水濡れは問題ありません。
廉価モデルでありながらも普段使いの利便性に関わる部分は妥協されていない、というのは良いですね。
バッテリー容量は6,500mAhと大容量で、「電荷制限」を有効にすると80%で充電を止めて、ACから直接給電できるバイパス充電へと切り替わります。
バイパス充電はゲーム中であれば「旁路供电」メニューから有効化できます。
このメニューからだと80%以外に40%や60%など、バッテリー残量がどれほどあったらバイパス充電に切り替えるか選べます。
ゲームを終了すると自動でバイパス充電が止まります。
対応バンドは
- GSM: 850/900/1800
- WCDMA: Bands 1/4/5/6/8/19
- FDD-LTE: Bands 1/3/4/5/8/18/19/20/26/28A/66
- TD-LTE: Bands 34/38/39/40/41
- 5G NR: n1/3/5/8/20/28A/38/40/41/66/77/78
でY! mobileやSoftBank、LINEMOといったSoftBank系の回線はもちろん楽天モバイルでもauパートナーエリア含め利用可能で、ahamoなどのdocomo回線でも概ね問題ないでしょう。
Wi-Fi 7に対応していますが、残念なことに実際にはWi-Fi 6しか利用されないようです。
Wi-Fi 7・6GHz対応ルーターを使ってもWi-Fi 6・5GHzでしか接続できませんでした。
電源ボタンや音量ボタンは右側面にあります。
性能:省電力かつ高性能
realme GT7 Pro Racing EditionはSnapdragon 8 Eliteを搭載しており、低い消費電力で滑らかなゲームプレイができます。
Geekbench 6ではパッケージ名偽装版 (=メーカーの不正ブーストの影響を受けない) でシングルコア1215・マルチコア5106、通常版でシングルコア3037・マルチコア9266でした。
大きな差が出ているため、パッケージ名判定での性能制御を行っているようです。
なぜこれほどまでに高いスコアが出ているかというと、realmeはベンチマークアプリを起動中だと判定したときCPUクロックを常時最大に固定するベンチマークブーストを行っているからです。
実際の使用シーンでCPUクロックが最大に張り付いたままなことはほとんどないため、通常版のベンチマーク結果は全く参考になりません。
バッテリー消費を抑えるためゲーム以外では性能を抑える、というスロットリングはやる必要性を理解できますが、CPUクロック最大固定は数字遊びのためのドーピングに過ぎず無意味です。
AnTuTuをはじめとする有名ベンチマークアプリをパッケージ名で判別して、ベンチマーク中だけスコアをよく見せかけるため熱制御を緩めたり高クロックに固定したりとチート行為をするメーカーが続出しています。
通常のアプリ使用時とは異なる挙動であるため、「ベンチマークは良いのに他のアプリの動きは大して良くない」ということが起こります。
メーカー毎にブーストの挙動が違うので、ブーストされた結果で比較しても何の意味もありません。
そのためパッケージ名を変更して一般アプリに偽装し、ブーストされていない正しいスコアを出すことが重要です。
こちらの記事で詳しく解説しています。
背景ぼかしやテキスト処理などで使われる、CPUの処理性能がどれほどあるかを数値化するベンチマークです。
普段使いの軽い作業にはシングルコア、重たいゲームなどにはマルチコアの性能が重要です。
シングルコアで1200、マルチコアで3000以上なら大抵快適に使えるでしょう。
ベンチマーク結果はこちらの記事にまとめています。
パッケージ名を偽装した3DMarkでのWild Life Extreme Stress Testではスコア6652→4416でした。
Snapdragon 8 Elite搭載のスマホの中では比較的高い性能を維持できており、安定度が66.4%と高めです。
Wild Life ExtremeはVulkan APIを利用し、3840×2160解像度のグラフィックでGPU性能を数値化するベンチマークです。
スコアが高いほどゲームなどで滑らかな3D表示が可能で、Stability (安定度) が高いと高い性能を長時間維持できるという意味になります。
あくまでもVulkan API使用時の汎用的な簡易指標でしかないため、人気ゲームがほぼVulkan APIを使っていないことを考えるとスコアはあまり役に立たず、GPU使用時の発熱具合の確認が主となります。
Vulkanで性能が出るならOpenGLでも高い性能だろう、発熱しやすいなら実ゲームではFPS維持が難しいだろうといった推測しかできません。
ドキュメント操作など普段使いでのパフォーマンスを計測するPCMark Work 3.0 (パッケージ名偽装版) ではスコア16147でした。
ウェブの閲覧、画像・動画の編集などでの処理性能がどれほどあるかを数値化するベンチマークです。
高いほど高速な処理ができますがバッテリー消費とのバランスも重要なので、スコアが低めだからといって悪いとは限りません。
8000以上あれば十分です。
UFS 4.1ストレージ、LPDDR5Xメモリを搭載しています。
CPDT Benchmarkで計測した結果では、シーケンシャルライト以外はトップクラスの速度でした。
今のところUFS 4.0を大きく突き放す性能というほどではないので、UFS 4.1の真価が発揮されるのはもう少し最適化が進んでからになりそうです。
シーケンシャルリード・ライトは大きなファイルのコピー時や動画エンコード・デコード時などに影響する読み書き速度です。
ランダムリード・ライトは細かなファイルの読み書き速度で、アプリ・ゲーム使用時はこちらの速度が重要です。
CPUの使用率が高い原神をパフォーマンスモード・最高画質・60FPS設定・ナタ (ムアラニでスキルを使って道なりに移動) で30分プレイしてScene 8で計測すると、平均59.8FPSで1FPSあたり65.22mWの消費電力でした。
バッテリー温度は最大32.8℃程度まで上昇しました。
かなり安定していて滑らかなゲームプレイでありつつも消費電力がかなり少ないため、長時間のプレイも快適にしやすいです。
1FPSあたりの消費電力が低いほうが電力効率が良いと言えます。
電力効率が良いとバッテリー消費が少なく、悪いと消費が激しくなってしまいます。
ゲームで電力効率が悪いスマホは他のアプリでもバッテリー消費が大きい傾向にあるため、バッテリーの減りが早いと感じることが多いです。
平均FPS (フレームレート) は、どれほど滑らかな表示を維持できているかを示し、高いほど良いです。
(細かく言うと平均FPSが高く、なおかつ「ジャンク」というちらつきが少ないほど体感の滑らかさが良くなります)
GPUの使用率が高い崩壊:スターレイルをパフォーマンスモード・最高画質・ピノコニー「黄金の刻」で黄泉の秘技を連打して30分プレイすると平均59.5FPSでした。
バッテリー温度が37℃を超えたあたりで発熱を抑えるために、フレーム補間が強制的に有効化され性能が抑えられています。
通常なら単なる熱制御で平均FPSが低下してしまいますが30FPSに制限した上で60FPSにフレーム補間することでほぼ60FPSを維持できていますし、表示や操作感に大きな変化がないためFPS維持という面では素晴らしいです。
フレーム補間を有効化しているかどうかにかかわらず発熱時は必ず有効化されてしまうので、絶対にフレーム補間に頼りたくない、という方には微妙かもしれません。
原神ではFrame Plusで120FPSにフレーム補間したり、UHD graphicsでアップスケーリングしたりできます。
MEMCチップとは異なりGPUを使ったフレーム補間で、画面が白っぽくなるようなことがなく、まるでネイティブ120FPSかのような滑らかさです。
崩壊:スターレイルなどではFrame Plusのみが利用でき、フレーム補間できるのも120FPSではなく90FPSまでとなっています。
ゲームフィルターを使うと彩度やコントラストなどを調整できるため、自分好みの表示でゲームを楽しめます。
シューティングなどではあえて色を反転することでオブジェクトの位置を判別しやすくする、というようなこともできます。
また、指定したボタンを押したときにバイブを鳴らすオプションもあり、より臨場感あるプレイが可能です。
非rootでCPUクロックの最大値を変更できるオプションが用意されています。
必要に応じて常時最大化することもできますし、逆にクロックを落として省電力寄りにさせるのもできます。
まとめ
- 高い性能と省電力を両立するSnapdragon 8 Elite
- 実測1587nitの明るいディスプレイ
- GPUフレーム補間に対応
- バイパス充電対応6,500mAhバッテリー
- IP69 & IP68防水防塵
- カメラ性能は価格相応
realme GT7 Pro Racing EditionはSnapdragon 8 Elite搭載機として最安に近いレベルでありつつも、ハイエンドモデル顔負けの明るいディスプレイや6,500mAhの大容量バッテリーを搭載し、IP69 & IP68防水防塵で普段使いも安心です。
中国版ColorOSは設定で日本語を選択でき、自動起動やバックグラウンド動作の許可をすればGmailの通知なども素早く届きます。
カメラ性能はそこそこで良いからゲームや普段使いを快適にできる高性能なスマホが欲しい、という方におすすめです。
中国では3099元 (税込 約6.9万円)~で購入できます。