vivo iQOO Pad Ultraを購入しました。
高性能な8.8インチゲーミングタブレット
iQOO Pad UltraはSnapdragon 8 Elite Extreme Gen 6を搭載したゲーミングタブレットです。
RGB配列の綺麗な8.8インチAMOLEDディスプレイで、165Hzリフレッシュレートにも対応。
空冷ファンでCPUの熱を逃がす構造になっており、原神やスタレも30分平均60FPSでプレイできるほど性能が長持ちします。
ただ、165Hzについては私が公開したツールを使わないと有効化されないことが多いです。
このレビューは16GB+256GB版・DPD2605B_A_17.0.13.18.W10.V000L1で行っています。
- 原神スタレを平均60FPSで動かせるSnapdragon 8 Elite Extreme Gen 6
- 空冷ファンで性能長持ち
- 165Hz対応の8.8インチOLEDディスプレイ
- バイパス充電対応9,020mAhバッテリー
- 原神では超解像・フレーム補間など対応
- USB 3.2 Gen 2ポートで高速データ転送
- Widevine L1対応
- 165FPS動作には別途ツールが必要なゲームが多い
- 磁気センサーやGPS、SIM非搭載
- メモリ・ストレージ高騰のせいでコスパは悪い
| 項目 | iQOO Pad Ultra |
|---|---|
| OS | Android 17 (OriginOS 7 HD) |
| RAM | 12GB / 16GB LPDDR5X Ultra |
| ストレージ | 256GB / 512GB / 1TB UFS 4.1 |
| SoC | Snapdragon 8 Elite Extreme Gen 6 |
| ディスプレイ | 8.8インチ 2304 x 1440 アスペクト比 16:10 165Hzリフレッシュレート AMOLED |
| サイズ | 197.36 × 126.25 × 5.74mm |
| 重さ | 298g |
| SIM | なし |
| リアカメラ | 13MP |
| フロントカメラ | 8MP |
| バッテリー | 9020mAh |
| USB端子 | USB Type-C (USB 3.2 Gen 2) |

説明書、充電ケーブル、充電器などが付属しています。
保護フィルムは貼り付けられていません。

ディスプレイ:文字がくっきりと見やすい
iQOO Pad Ultraは8.8インチ・2304×1440解像度のAMOLEDディスプレイを搭載しています。

RGB S-Stripe配列です。
高解像度でRGB配列のおかげもあってか、文字がくっきりとしていて見やすいように感じます。

マンガを見開き表示でき、文庫本ぐらいの大きさで見られます。
小型な分、10~11インチタブレットよりも持ちやすく疲れにくいです。

動画では上下に小さく黒帯が出ます。

一部のアプリでは起動時に自動でレイアウトを調整して小型ウィンドウにしたり、表示比率を変えたりしてくれます。

明るさを最大にして全白画像を表示した状態で輝度をLX-1336Bで計測すると、最大898nitに達しました。

明るさの度合いを示す単位で、高いほど明るいという意味です。
屋内では400~500nit程度、屋外では800~1000nit程度でないと見にくいとされています。
ちなみに、明るさの自動調整をオンにしないと最大値が制限される機種が多いです。
コントラストのテストをした結果に応じて画面の明るさの調整をチューニングしてくれる機能もあります。
彩度や色温度も調整できますし、好みに合った表示にしやすいです。

色とコントラストを強化する「ビジュアル拡張」や、動画のフレームレートと解像度を引き上げる「MEMCおよびスーパー解像度」といった表示補正機能も備えています。
残念ながらYouTubeで使えるのは「ビジュアル拡張」のみでした。

リフレッシュレートは最大165Hz対応です。

アプリ個別にも設定できるようになっていますが、選択肢は120Hz / 90Hz / 60Hzです。
144Hz・165Hzは一部の中国製ゲームでだけ有効化されるよう制限されているようです。

こちらの記事のツールを使えば、設定したいリフレッシュレートのボタンを押すだけで144Hzや165Hzに固定できます。


CODMは設定に165FPSが出るものの、実際は120FPSにしかなりませんでした。
ツールで165Hz固定にすればちゃんと165FPSでプレイできました。

タッチサンプリングレートをTouch Sample Rate Testerで計測すると、Movement Rateは平均370Hzほどでした。

画面をタッチしたときの感度の高さに関係しています。
この数値が大きいほど、タッチに素早く反応してくれることが多いです。
ただし実際にはタッチ遅延はそれだけでは決まらず、他の要因が影響して最終的なタッチ遅延は大きいこともあります。
目安として、画面のリフレッシュレートに対してMovement Rateが2倍程度なら普通、3倍を超えるなら高めで、ゲーミングスマホなら5~6倍程度になることが多いです。
WALT Latency Timerで計測したタッチ遅延は120Hz時で合計35.1msでした。

165Hz時のタッチ遅延は28.4msです。

画面をタッチしたときに反応してくれるまでの時間です。
この数値が小さいほど、素早く反応するということです。
ゲーミングスマホでは25msほど、通常のスマホでは30~40ms前半が一般的です。
ゲーム中のコントロール設定でタッチサンプリングレートを「高」にすると500Hzに引き上げられるほか、CODMなど一部のゲームで使えるスーパータッチコントロールではフリック操作の最適化やタッチ処理経路の改善、フレームレートごとのバッファ時間変更などが行われます。

特にタッチサンプリングレート500Hzの効果が高く、触れた瞬間を検出するまでの待ちが実測で平均約3msから約1msに縮むので、射撃ボタンを押した瞬間の反応がわずかに速くなります。

ジャイロスコープについてもCODMなど一部のゲームでは感度調整が可能です。

Widevine L1で、Amazonプライムビデオなどで高画質なストリーミング再生ができます。

背面:LEDライト搭載
背面はマット加工されており、指紋汚れなどが付きにくいです。
カメラ周りにLEDライトが搭載されており、通知や充電時などに光ります。

重さは309.1gです。(両面に保護フィルムを貼り付けた状態なので、本体だけだともう少し軽くなります)

写真はある程度綺麗に撮影できるものの、実際よりも暗めに写りやすいです。

スピーカー:イコライザーで調整可能
iQOO Pad Ultraはステレオスピーカー搭載です。
左右対称のスピーカーで、音の広がりがよく高音がクリアな一方、低音はやや控えめなように感じます。

スピーカー再生時は9バンドのイコライザーや、スマート・動画・ゲーム・音楽のモードを選べるスーパーオーディオで音質を調整できます。
スーパーオーディオで「ゲーム」を選ぶと全体的に音量が上がり、低音の迫力が増しました。


低音質な動画や音楽ファイルを自動で補正する「オーディオスーパー解像度」も用意されています。

Bluetooth Codec Changerで対応コーデックを確認するとAAC / aptX / aptX HD / aptX Adaptive / LDAC / LHDCに対応していました。
LHDC V5対応イヤホンはメーカー縛りがなく、他社のものでも利用できます。

ポート:USB 3.2 Gen 2 & 66W充電
USB 3.2 Gen 2ポートで高速なデータ転送ができ、DisplayPort Alt Modeでの映像・音声出力にも対応しています。
66W急速充電対応です。

充電上限の設定(90%など)や、充電中にシステムへ直接給電するバイパス充電にも対応しています。

Wi-Fi 7 (802.11be) に対応していますが、中国版なので6GHz帯は利用できません。
5GHz帯での接続時はリンク速度2882Mbpsとなりました。

加速度計や光センサー、ジャイロスコープは搭載しているものの、近接センサーや磁気センサー(コンパス)、気圧センサーは非搭載です。

指紋認証センサーはないため、顔認証だけ使えます。

電源ボタンや音量ボタンは正面右上にあります。
空冷ファンを搭載しており、ゲーム中や充電時などにオンになってSoCの放熱を補助してくれます。

中国版ながら日本語はしっかり対応していますし、Playプロテクト認定も通っています。
設定→ディスプレイ→フォントスタイルで経典字体を選べば日本語フォントになります。
クイック共有やロケーション履歴などGoogle系の機能が一部使えないものの、クイック共有についてはBadaアプリで代替できます。

性能:スタレも30分平均59.9 FPS
iQOO Pad UltraはSnapdragon 8 Elite Extreme Gen 6を搭載しており、重量級ゲームもかなり安定したフレームレートでプレイできます。
Geekbench 7ではパッケージ名偽装版 (=メーカーの不正ブーストの影響を受けない) でシングルコア1693・マルチコア6585、通常版でシングルコア3180・マルチコア10595でした。
特にシングルコアで大きな差が出ているため、パッケージ名判定での性能制御を行っているようです。

AnTuTuをはじめとする有名ベンチマークアプリをパッケージ名で判別して、ベンチマーク中だけスコアをよく見せかけるため熱制御を緩めたり高クロックに固定したりとチート行為をするメーカーが続出しています。
通常のアプリ使用時とは異なる挙動であるため、「ベンチマークは良いのに他のアプリの動きは大して良くない」ということが起こります。
メーカー毎にブーストの挙動が違うので、ブーストされた結果で比較しても何の意味もありません。
そのためパッケージ名を変更して一般アプリに偽装し、ブーストされていない正しいスコアを出すことが重要です。
こちらの記事で詳しく解説しています。
背景ぼかしやテキスト処理などで使われる、CPUの処理性能がどれほどあるかを数値化するベンチマークです。
普段使いの軽い作業にはシングルコア、重たいゲームなどにはマルチコアの性能が重要です。
ベンチマーク結果はこちらの記事にまとめています。
パッケージ名を偽装した3DMarkでのWild Life Extreme Stress Testではスコア7346→3970、安定度54%でした。
テスト中の温度は28℃から40℃まで上昇しています。

Wild Life ExtremeはVulkan APIを利用し、3840×2160解像度のグラフィックでGPU性能を数値化するベンチマークです。
スコアが高いほどゲームなどで滑らかな3D表示が可能で、Stability (安定度) が高いと高い性能を長時間維持できるという意味になります。
あくまでもVulkan API使用時の汎用的な簡易指標でしかないため、これ一つでゲーム性能が決まるわけではありません。
ドキュメント操作など普段使いでのパフォーマンスを計測するPCMark Work 3.0 (パッケージ名偽装版) ではスコア16431でした。

ウェブの閲覧、画像・動画の編集などでの処理性能がどれほどあるかを数値化するベンチマークです。
高いほど高速な処理ができますがバッテリー消費とのバランスも重要なので、スコアが低めだからといって悪いとは限りません。
10000以上あれば十分です。
UFS 4.1ストレージ、LPDDR5Xメモリを搭載しています。
CPDT Benchmarkでテストファイルを1GBに設定した場合、数回計測するとシーケンシャル書き込みは平均約1.2GB/s、最大1.82GB/sを記録しました。一方、8GBに増やすと多くの回で450〜500MB/s台まで低下したため、高速なキャッシュ領域を使い切ったあとの実力はおよそ500MB/s前後とみられます。
アプリの起動や細かいファイルの読み書きに影響するランダム4KBは読み込みが約40〜55MB/s、書き込みが約40〜70MB/sで、普段使いでストレージ速度がボトルネックになることはまずないでしょう。
LPDDR5Xメモリのコピー速度は約15〜17.5GB/s、最大18GB/sで、複数アプリを並べて使ったり重いゲームを動かしたりする用途でも余裕のある帯域です。

シーケンシャルリード・ライトは大きなファイルのコピー時や動画エンコード・デコード時などに影響する読み書き速度です。
ランダムリード・ライトは細かなファイルの読み書き速度で、アプリ・ゲーム使用時はこちらの速度が重要です。
CPUの使用率が高い原神をパフォーマンスモード・すべての画質オプションを最高に設定・60FPS設定にした状態でナド・クライにて30分プレイしてSceneで計測すると、平均60.0 FPSで1FPSあたり84 mWの消費電力でした。
バッテリー温度は最大41.7℃程度まで上昇しました。

1FPSあたりの消費電力が低いほうが電力効率が良いと言えます。
電力効率が良いとバッテリー消費が少なく、悪いと消費が激しくなってしまいます。
ゲームで電力効率が悪いスマホは他のアプリでもバッテリー消費が大きい傾向にあるため、バッテリーの減りが早いと感じることが多いです。
平均FPS (フレームレート) は、どれほど滑らかな表示を維持できているかを示し、高いほど良いです。
(細かく言うと平均FPSが高く、なおかつ「ジャンク」というちらつきが少ないほど体感の滑らかさが良くなります)
一部のゲームでは「Qチップゾーン」から自社開発のQ4チップによるスーパー解像度とフレームレート補間、レイトレーシング、ゲームビジュアル拡張を利用できます。
原神ではスーパー解像度・フレーム補間・レイトレーシングの併用ができ、120FPSの滑らかで綺麗な表現でプレイできます。(画質オプション高のときだけ有効化可能)

画質オプションを高にしてフレーム補間を有効化しても、30分平均119.7FPSを維持できました。

GPUの使用率が高い崩壊:スターレイルをパフォーマンスモード・画質オプションすべて最高設定・60FPS設定・ピノコニー「黄金の刻」で黄泉の秘技を連打して30分プレイすると平均59.9 FPSで1FPSあたり150.6 mWの消費電力でした。
バッテリー温度は最大48.9℃まで上昇しました。
画面が大きい分スマホより描画負荷が大きくなりがちなので、長時間プレイする際は少し画質オプションを落とした方が発熱を抑えて快適にプレイできるようになります。

165Hz固定にしたCODMを約5分プレイすると、平均164.5 FPS・5% Low 162.3 FPSとほぼ165FPSに張り付いた状態を維持し、平均消費電力は4.65Wでした。

まとめ
iQOO Pad Ultraは綺麗な8.8インチAMOLEDディスプレイを搭載し、Snapdragon 8 Elite Extreme Gen 6や放熱ファン搭載のおかげで重たいゲームもフレームレートを維持したまま長時間プレイできます。
165Hzが一部のゲーム限定で使いにくいという点はあるものの、私が公開したvivo HiHzアプリを入れればどんなアプリでもリフレッシュレートを固定できるため、特に問題にはならないでしょう。
中国での定価は12GB+256GBモデルが6,499元、16GB+1TBモデルが8,999元です。
メモリ・ストレージ高騰のせいで一昔前の基準でいうと割高な価格ですが、ケチらずに最高峰のスペックを実現するにはもう仕方がないのでしょうね…。

