OnePlusのミドルレンジスマートフォン、OnePlus Nordが$399です。
目次
安定した性能とOSで普段使いにぴったり
OnePlusは最近では10万円を超えるOnePlus 8 Proなどハイエンド・高価格路線に移り変わってきていましたが、OnePlus Nordで新たなミドルレンジシリーズが開始されることになりました。
OnePlus Nordは5万円以下というミドルレンジの価格でありつつも、Snapdragon 765Gに90Hzリフレッシュレート・画面内指紋認証対応のAMOLEDディスプレイに48MPクアッドカメラ、4115mAhバッテリーと普段使いで不満を感じさせない構成です。
- 快適な普段使いができる性能とOS
- 90Hzリフレッシュレートでなめらか
- Samsung製Fluid AMOLED
- 4115mAhバッテリー、30分で0%→70%
- ミドルでもLTE B19など対応バンドは広い
- USB 2.0で映像出力できず
- Xiaomi・realmeに比べると高め
- 型落ちのOnePlus 7Tや8と価格差が小さい
- 5Gは日本では使えず
OnePlus Nord AC2003 | |
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OS | Android 10 |
RAM | 8GB/12GB |
ストレージ | 128GB/256GB UFS2.1 |
プロセッサ | Qualcomm Snapdragon 765G |
ディスプレイ | 6.44インチ FHD+ (2400 x 1080) |
サイズ | 158.3 x 73.3 x 8.2mm |
重さ | 184g |
SIM | nano SIM + nano SIM |
メインカメラ | 48MP (Sony IMX586) + 8MP (超広角) + 5MP (深度) + 2MP (マクロ) |
フロントカメラ | 32MP (Sony IMX616) + 8MP (超広角) |
バッテリー | 4115mAh |
USB端子 | USB Type-C (WARP Charge 30T対応、USB 2.0) |
Blue Marbleカラーはポップな水色で、これまでのOnePlusスマートフォンにはあまりなかった色合いです。
付属ケースはディスプレイ側の四隅が少し高くなっており、USB Type-Cポートを塞ぐキャップも付いています。
OnePlus 8 Pro Ultramarine Blueと並べてみました。OnePlus NordのBlue MarbleはiPhone XRのブルーより少し薄め、という印象です。
両面ともガラスには衝撃に強いCorning Gorilla Glass 5が使用されています。同じミドルレンジでもPixel 4aなどでは下位モデルのガラスが使われていますし、耐久性ではOnePlus Nordが上です。
OnePlus Nordの重さは保護フィルム込で187.4gです。
さすがにPixel 4aには負けますが、4115mAhバッテリーに6.44インチディスプレイを搭載して180g台なら及第点といったところでしょう。
ミドルでも90Hz & Fluid AMOLED
ディスプレイはSAMSUNG S6SY761 (Pixel 3と同じ) + Goodix GT9886となっており、6.44インチ FHD+ 408ppi・90Hzリフレッシュレートで解像度となめらかさを両立しています。
ミドルレンジではAMOLEDではなくLCDを搭載するモデルが多いですが、OnePlusは妥協せずFluid AMOLEDを搭載し、HDR再生にも対応しています。
輝度はさすがにOnePlus 8 Proに比べると負けますが、8 Proと比べても遜色ないレベルの細さのベゼルで没入感があります。
左上には超広角撮影ができるフロントカメラがパンチホール型ノッチの形で搭載されています。フロントデュアルカメラはOnePlusシリーズでは初です。
ステータスバーを移動して黒くすることで、ノッチを隠すこともできます。
AMOLEDを搭載しているおかげで、画面内指紋認証にも対応しています。
高速な顔認証も併用できるので、タップでの画面オンと組み合わせて指紋認証を使わずロック解除することもできます。
暗い場所でも顔認証しやすくする補助照明も利用できます。
Pixel 4aだと指紋認証しかできませんが、OnePlus Nordなら指が汚れているときでも、マスクを付けているときでも2つの生体認証を使い分けられるので便利です。
リフレッシュレートは90Hzと60Hzで切り替えられます。リフレッシュレートが高いほどなめらかな表示を楽しめます。一度90Hzを使ったら60Hzのディスプレイでは満足できなくなるでしょう。
48MPクアッドカメラ
背面カメラは48MP Sony IMX586 + 8MP (超広角) + 5MP (深度) + 2MP (マクロ) で、最新ではないとはいえハイエンドモデルに搭載されているIMX586に、超広角やマクロなど便利なカメラが揃っています。
同じSoCでも格安なXiaomiスマートフォンなどではOIS (光学手ブレ補正機能) が省かれていることが多いのですが、OnePlus NordはちゃんとOISを搭載しています。
OnePlus Nordで撮影した写真はGoogle フォトに保存しています。
2倍まではセンサーズームが可能で、2.1倍~10倍ではデジタルズームとなります。
幅広い対応バンド
OnePlus Nordの対応バンドは
- GSM: GSM850, GSM900, GSM1800, GSM1900
- WCDMA: B1, B2, B4, B5, B8, B9, B19
- LTE-FDD: B1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 12, 17, 18, 19, 20, 26, 28, 32, 66
- LTE-TDD: B34, 38, 39, 40, 41
- 5G: N1, N3, N7, N28, N78
と幅広いです。ミドルレンジでありつつも、国内ではNTT docomo回線でも使われているLTE B19などのプラチナバンドに対応しているのはさすがOnePlusです。
LTE B3・B18対応のためauエリアを含め楽天モバイル (MNO・Rakuten UN-LIMIT) でも使用できます…が、そもそも楽天モバイル自体のサービス品質が劣悪すぎるのでおすすめできません。APN設定だけでは電波アイコンが×のままになるので、電話アプリで*#*#4636 *#*#を押して携帯電話情報を開き、優先ネットワークの種類をLTE Onlyにしないとデータ通信できません。
また、何故かSIM2に楽天モバイルを挿しているとデータ通信できず、SIM1だと通信できました。
nano SIM対応で、4GのDSDS (Dual SIM Dual Stundby) か、5G シングルSIM運用ができます。
公式にはIPレーティングはありませんが、SIMトレイには防水性を高めるためのゴムパッキンがあります。
位置情報サービスでは、GPS (L1+L5 デュアルバンド)・GLONASS・Galileo (E1+E5a デュアルバンド)・Beidou対応です。
USB Type-CポートはUSB 2.0のため、DisplayPort Alt Modeでの映像出力はできません。WARP Charge 30Tのほか、USB PD 5V/3A = 15Wでの充電も可能です。
便利なジェスチャー操作
クイックジェスチャーでは持ち上げて着信を受ける機能や、ダブルタップで画面オンにする機能を有効化できます。ロック時に画面をタップして時計や通知を表示する「アンビエントディスプレイ」と「ダブルタップでスリープ解除」は併用できるようになっています。
ロック画面でダブルタップするとスリープするようになっているため、一度画面をオンにすると電源ボタンでないとスリープできない他機種と違い地味に便利です。
O、Wといった文字を描くことでアクションを起こせるジェスチャーもあります。カメラ起動やライト点灯だけでなく、好きなアプリに変更できます。
シンプルで高機能なOxygenOS
格安な中華スマホにありがちなのが、「やたらとカスタマイズされたOS」。中身は同じAndroidなのにUIがiOS風になっていたり、やたらとバックグラウンドアプリを終了したがったりして使いにくいことが多いです。
OnePlus Nordに搭載されているOxygenOSはAOSP・ピュアAndroidな見た目を維持しつつも、かゆいところに手が届く高機能なOSとなっています。また、ソフトウェアアップデートは2年間提供、セキュリティアップデートは3年間提供されることが約束されています。
OxygenOSにもバックグラウンドアプリを終了する「RAMブースト」は搭載されていますが、設定で簡単にオフにできます。
パラレルアプリ、アプリロッカーといったアプリのデータを複数持ったり、アプリ単位でパスワードロックしたりできる便利機能がいくつも搭載されています。指紋認証エリアの長押しでアプリを起動できる「クイック起動」も地味に便利です。
パラレルアプリはDiscord、Instagram、LINEといったアプリに対応しています。
ポケットモードをオンにしておけば、ポケットや鞄の中での意図しないロック解除を防げます。
他社ミドルレンジモデルではこういった便利機能が省かれていることが多いですが、OnePlus Nordはソフトウェア的な部分はハイエンドモデルとほぼ同等のままなので使い勝手が損なわれていません。
バッテリー寿命を延ばすための「充電の最適化」も搭載されています。
寝ている間に長時間充電し続けている場合などでも、バッテリーの負荷を減らすため自動で調整してくれます。
4115mAhバッテリーのおかげで普通に一日持ちますし、早い代わりに負荷が高いWARP Charge 30Wを使わずに夜の内にUSB PD 15Wでゆったり充電しておく、という使い方でも良さそうです。
これまではOnePlusの電話・メッセージアプリが搭載されていましたが、OnePlus NordではGoogle純正のアプリに置き換わっています。
スパム・迷惑電話対策やウェブサイトのプレビューなど、地味に便利な機能が使えます。
普段使いに十分なパフォーマンス
OnePlus NordはSnapdragon 765Gを搭載しており、性能的には数世代前のハイエンド SoC Snapdragon 835と845の中間ぐらいとなっています。メモリも8/12GB、ストレージは128GB/256GBとハイエンドモデル並です。
Geekbench 5でのベンチマーク結果はシングルコア: 620・マルチコア: 1957でした。Snapdragon 835のXperia XZ Premiumではシングルコア: 364・マルチコア: 1592だったので、特にシングルコア性能はSnapdragon 835より大きく優れていることが分かります。
他のSoCとの比較データはこちらに記録しています。
PCMark Work 2.0 performanceでのベンチマーク結果は8838でした。
ストレージはUFS 2.1と少し古い規格ではありますが、体感ではそれほど大きな違いがあるようには思いません。影響があるのは大容量のゲーム読み込み時 (それも数秒程度の違い) などだけでしょう。CPDT Benchmarkでの結果はシーケンシャルライト321.80MB/s・シーケンシャルリード 691.91MB/s、ランダムライト 20.35MB/s・ランダムリード 17.70MB/sでした。
メモリコピーも5.67GB/sとなっています。
OnePlus NordはOSがAOSP・Pixelに近い見た目で高機能なため、クセが少なく使いやすくなっています。XiaomiやOPPO、iQOOといったスペック上ではすごいけれどOSがあまりにも使いにくい…というスマホと違い、メイン機にもしやすいです。
ただ、ここでライバルとなってくるのが「OnePlusのハイエンドモデル達」。
元々OnePlusはコスパの良い機種を投入している上、発売から時間が経って値崩れしているため、例えばSnapdragon 865にUFS 3.0、ステレオスピーカーを搭載したOnePlus 8は57,864円と、1万円足すだけで最新ハイエンドモデルを買えてしまいます。また、Snapdragon 855+のOnePlus 7Tは49,443円ともはやNordと変わらない価格にまで落ちています。
- 快適な普段使いができる性能とOS
- 90Hzリフレッシュレートでなめらか
- Samsung製Fluid AMOLED
- 4115mAhバッテリー、30分で0%→70%
- ミドルでもLTE B19など対応バンドは広い
- USB 2.0で映像出力できず
- Xiaomi・realmeに比べると高め
- 型落ちのOnePlus 7Tや8と価格差が小さい
- 5Gは日本では使えず
型落ちでも良ければOnePlus 7Tでいい気がしますが、このポップな水色はNordにしかない特徴です。
Pixelシリーズのような明るい色合いのOnePlusスマホが欲しかった、という方にはOnePlus Nordのほうが魅力的に映ると思います。
ETORENでは49,200円 + 送料 1,944円で、8月17日発送開始予定となっているところ、今回のセールではAliExpressでなんと送料無料43,373円 ($399) とかなり安くなっています。